トイレのドア錠が壊れた時の修理事例です。
トイレ錠は内から施錠できる納まりが標準ですが
中で倒れてしまい動けなくなった人を外から助ける
非常事態に備えて表から他者が簡単に
解錠ができるようになっています。
浴室の場合も高齢者や小さな子供が閉じ込められた時を
想定した対策が多いです。
しかし、それは部品の機能が壊れていなければ
外からはマイナスドライバーで解錠できる話であり。
内部のバックセットやチューブラ機能などの、
駆動部品が消耗して破損していれば
外からも中からも解錠できない事があります。
一旦、閉まったら・・
どうやっても扉が開かない事になります。
そうならない為に安全策として前もって、
すべて撤去してしまう事が安全。
そう思い御客様が苦心して解決し、しばらく使用していました。
・・が、とても使いづらいとの事。
それが、こんな状態です。
トイレ使用中のプライバシー確保よりも
このように原始的な何も必要ない時代に戻り
閉じ込まれ防止策を優先する場合もあります。
もっと文明的な閉じ込まれ防止策をする場合は・・
①ラッチ部分と相手側のストライク穴にテープを貼ってしまい
ラッチの先が入り込まなくする事や
②ラッチ部品のみ取り外し取っ手は付けて置くなど
このようにヒモを引っ張ってもピタッと閉まり切らない
原始的な使い方よりも
見かけが良く開け閉めしやすい応急処置があったのです。
しかし昨今はアンティーク仕様を好まれる方も多いので
街中の喫茶店出入り口などに用いれば・・
来客数が増すかも知れません。(笑)
取替えの要点は、この形式のように内側に露出で
横ラッチ機能の内錠が有る場合は似たような形でないと
ラッチ位置が大きく変わり余計なキズが、
たくさん出てしまいます。
最近は、このタイプを締め込み開閉不能のリスクが有るので、
ほとんど使用しなくなりましたが今でも販売されているはずです。
非常時の為とは言え簡単にマイナスドライバーで外から
開けられてしまうよりは安全策よりも絶対に外からは開けられない、
この機能を好む方も居られるでしょう。
よって今後も時々メンテナンス用部品としては、
まだまだ必要な時が、ありそうです。
昔はアンティーク調で宮殿風の飾りプレートが付いた取っ手が
流行りましたので、この現場のように取替え後でも
元の飾り座が無くなった跡が大きく残り色違いが隠れません。
機能は回復しましたが見た目が悪く見苦しくなる事も多いです。
徹底的に色違い跡を隠したいなら大きめの
平座付きのタイプや
目隠し部品の飾りプレートがありますが
予算の関係で、この現場のように・・
そこまでは、しない場合が多いようです。
修理する直前の原始的なアンティークの原点とも言える
ヒモだけ仕様よりは進化したはずです。(^_^;)
物がありふれた近年では、断捨離も良いですが旧来品の温存など
原始時代に立ち返るのも良いのではないでしょうか?