前ページからの続きです。
古い土間コンクリートでハツリ後の粉塵は
掃除機で念入りに除去し水洗いします。
プライマーを塗ればもっと接着効果が良くなると思いますがパス。
いよいよコンクリートの打設になります。
生コンは量が少なく不経済で打ち代も薄く仕上げが難しいので
現場配合の手練りコンクリート作りで対応。
打設する深さが浅くコンクリート厚さが薄い所は砕石が邪魔で
ブツブツになり上手く仕上がりません。
深い所は普通の砕石入りで十分です。
0~100㎜の厚さはモルタル配合を主流にして
深い所は砕石を混入します。
カート内の手練りで打設するのが
進展状況に合わせて調整しやすいのでベスト。
重要なのはセメント配合割合だけはムラに、ならない様に
配合する材種別の比率は容器で測りながら
一定させるのが重要かと思います。
コンクリート打設は深い所は先行して粗埋めし時間の経過を
利用しつつ上塗りは面積が少ないので施工の時間帯を考慮して
全体を塗り進めるのが有効。
やはり水の引き加減がムラになりますので時間的に調整しながら
押え時を見計らってのコテ押え仕上が重要かと思います。
土間の表面は傾斜している為に刷毛引き仕上としますが
冬の凍結時の為に、車のタイヤや人の歩行時に
スリップ防止の為、粗いハケで横引きが理想です。
表面がテカテカ光っている時は水分が多過ぎて
コテ押さえの時期には早過ぎます。
そんな場合はヘタに触らず、もう少し時間待ちが必要です。
表面に水分残りのムラが出始めたら均し始めの頃です。
刷毛引き仕上はさらに水が引き表面が動かない程度の
硬化になるまで時間を、ずらして行います。
仕上がり後はなるべく養生期間を置いてから使用しますが、
その点がコンクリートの難点かと思います。
やはりアスファルトなら即日、即時で表面が安定すれば
乗り上げが可能ですし、クラックなどの収縮変形には
追従性が良くコンクリートと比較すれば
性能的に、かないません。
アスファルトは見た目の問題が逆に難点となります。
カラーアスファルトなら少しましかも知れませんが、
いずれにしても少量規模では採算が合わないです。
むしろ深さで条件に合えばインターロッキングなどが
短期養生で乗りあげ可能なので良いかもしれませんが、
一番、簡単でローコスト。
この段階で完了となり無事、
お引渡しとなりめでたしめでたし・・でしたが
実は、この案件では後日談が有り、
厳密には失敗作となってしまったのです。(^_^;)
それは御客様の意向を最優先にしてしまい、
こちらからの提案は、まったくしなかった為に施工後に
何ヶ月か経過して使用状況に大変不便を感じ、
改善した満足感を得られなかったようで
こちらに再度手直しなど相談するのは申し訳なく思ったらしく
他の業者に依頼して出入り口を拡大すべく
道路側の古いフェンスはほとんど撤去し
フルオープンにして車を入れやすく他業者に外注されました。
結局、奥の方近くまでコンクリートにしたのです。
もちろん残土のスキ取り処分もして拡張されました。
使い勝手はとても良くなっています。
本来なら・・
その提案は当時の着手前に当方から御客様に
再確認すべきだったと深く反省しました。
※みっともない言い訳になりますが
御客様の希望による第一計画が、あまりにもハッキリしていたので、
それに、疑問も持たず、すんなりしたがい・・
YESマンになり。
大きな範囲で対処するプランなどで
御客様がワクワクするような提案をまったくせず
お客様の真意を捉え切れなかった為に起きた当然でもあり
・・なるべくしてなった残念な結果でした。
これは施工の問題では無くプランニングとして営業や
設計の管轄で配慮が必要だった教訓です。
余計な範囲や誇張したプランを押し売りする事は
控えなければなりませんが・・
予算を押える事を優先が良いとは限らず・・
費用が高くなっても
結果の満足感で期待値を超えれば良い!!
・・らしいです。(^_^;)
大切な、有難い勉強となりました。