木製玄関建具のランマ改造事例です。
玄関出入り口の引き違い建具に嵌め殺しランマが
透明ガラスで入っています。
留守の時や夜間でも通風したい為に引き違いの
アルミサッシ建具を取り付け網戸で
通風する事になりました。
まずは一枚ガラスを外す事が先決ですがランマ鴨居の
中央付近が垂れ下がり遊びが無く容易には外れません。
ガラスを割れば簡単ですが割らずに解体するのが目的なので
工夫して外します。
垂れ下がった中央付近を突っ張り棒でランマ鴨居を
強引に押し上げます。
垂れ下がり部材を持ち上げて嵌め込みガラスが
外れる余裕を確保、出来るか?試します。
通常のガラス嵌め殺し溝は上が深く下の溝が浅く加工してあり
敷居、鴨居の納まりと同じです。
状況によってビクともしない時や簡単に上がり下がりして
歪んでいても動きやすい場合が有ります。
上に余裕が無く下部の引き違い建具の鴨居と兼用の
ランマ敷居溝に1㎜でも入っていればガラスは抜けません。
慎重に押し広げて無事にガラスは撤去出来ました。
次にアルミサッシの取付前に外枠の余分な
耳フレームを切断します。
アルミサッシの外回り耳を切断する時に位置が外フレームの際などで
ハサミでは切りにくい切断位置なら硬質性の刃先工具で
筋引きケガキをしてからペンチやプライヤーで挟み
折り曲げて切断するのが簡単です。
筋引きケガキの深さは厚さの約2割程度の深さまでキズ付けると
折り曲げ切断が容易になります。
引き違いアルミサッシ窓の取付完了は、こんな感じですが
半外付けタイプなのと下が木製引き違い建具なので、すぐ上が
アルミ引き違いサッシは、やはり違和感が有ります。
そんな仕上りイメージになる事は最初から御客様に伝えており
通風優先なので承諾済みで問題無しでした。・・が。
やはり木製玄関建具にアルミサッシ引き違いランマは、
いかにもダサく、取って付けた感はあります。
建物が古く玄関引き違い建具も地盤沈下で建て付けが
悪くなっており経年劣化も有ります。
下の木製建具も撤去しランマ付きなど採風タイプの
玄関サッシに全面取替えの提案もしましたが
古くても既存の木製引き違い建具が御好みで
却下となっています。
このような無理やり納まりではなく木製の引き違い窓に
改造や普通の引き違いサッシではなく内倒し、外倒しの
可能性も有りましたがコストと作業性や規格サイズの限定や
機能的な問題など総合的に、こうなりました。
御客様は満足の様子でしたが、関わった側とすれば、
もっとなにか、策が有ったのでは?・・と、思うのです。