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家具転倒防止1−2(見栄えの悪い納まり例)

前ページからの続きです。


家具の転倒防止に金具止め事例の場合で続けます。

和室に置かれた整理タンスの頭を

簡易固定する程度で試みました。

家具の高さが目線より低くワイヤーなどは見苦しいので

ロームメッキ仕上の簡単な金物で取付。

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出入り口の近くで真壁仕上の柱が見えていますが

真正面からの取付は化粧柱をキズつけるので
側面の僅かな壁チリ部分とタンスの上部に

I型ストラップ金物をビスで固定。

接続は鎖などの繋ぎ用のリングキャッチ金具を使用。

これなら引っ張り応力も有り家具の移動時は

容易に脱、着が可能。

いずれも露出取付なので丸見えになり、お客様の好みによれば、

これでは気に入らない場合も有ります。

美観的仕上がりを優先にしたいなら・・他の納まり例としては

化粧木材で品良く繋ぐか家具の背中の上部付近に
下地木材や引っ掛け金物などを取り付けて台所の吊り戸棚の

引っ掛け固定で使用する定番の納まりなども有効。

しかし、かなり取り付けコストは必要です。

 

色々と検討する方法は、まだまだ有ると思います。

 

やはり予算条件次第で大きく異なります。

 

完璧に壁面に固定できても厳密に言えば倒れにくいですが・・

引出しや扉の開く方向で激しい横揺れ地震が起きれば

壁の振幅がストレートにタンス内に伝わり

タンス内の物や引出しなどが飛び出すので

タンスの外箱の転倒だけではなく細部にわたり固定の検討が必要。

 

家具の耐震補強は単なる固定だけではなく

離して建物の押し揺れを吸収し引き揺れには付いていかず

間を置いて揺れを逃がす為に建物とは別の動きをさせるのが

有効の場合もあろうかと思います。

 

車の車輪がデコボコ道を走っても衝撃を車体に直接伝えない

ショックアブソーバーの役目みたいな事ですが

 

大きなビルではすでに試験実施が始まりました。

 

一般家屋や大型家具の揺れ防止にコスト問題がクリヤーしたら、

一気に普及すると思いますよ。

 

次に続く。