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雨洩り工事4−8(和型スレートの葺き替えに至る事例)

前ページからの続きです。


二階の瓦葺き替えは終わり一階に進むので

足場仮設は撤去して古瓦の解体に着手。

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道路際に飛散防止処置をしながら交通のない合間をぬって

剥がし瓦の投げ込み。

やはり近隣や通行者などには配慮が必要。

二階の別場所でも外壁との取り合わせはノシ積みの下には、

やはり捨て谷板金は無し。

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さらに防水シートの巻き上げも無し。

 

雨押さえ水切り板金の被りも無くベタ乗せ状態。

これなら台風など吹き込み条件次第で雨洩りします。
 

一階の古瓦を投げ込みトラックは廃棄処分物でほぼ満杯。

 

見た目の容積ではまだ積めそうですが瓦の廃材は重量物なので

積載重量の制限オーバーに注意です。

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車の横付けが出来て廃材の投げ込み積みが出来るか否か?で

解体コストは大きく異なります。

そして現場によっては投げ込みの音が近隣騒音となって

前日までは上手く行っていた解体も
近所から急にクレームが来る場合は違う展開となります。

近隣の方に気難しい方が居られたり、隣近所付合いで

険悪な事情があれば、何かと問題になり
工事そのものも続行出来るとは限りません。

現場での様々な条件や該当者次第によっては、

中断リスクも有り、うっかり請負は出来ません。
 

解体後は防水不良の状況は同じ。

 

一階はほとんどが外壁との取り合わせばかりで

似たようなマズイ納まり。

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なぜ?壁面に防水紙を曲げて立ち上げないのか?

そんなに手間取る事でもないのに・・。

 

当時でも今でも同じですが関わる人の意識次第で、

このようなオソマツ納まりになるか?否か?決まります。

 

下図のように防水紙の張り方不足が特に目立ちます。

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ラス地板が丸見えで隙間が空き状態。

 

暴風雨の吹込み方角と上下の角度次第で

簡単に中に水漏れします。

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棟の突き付け付近も真横からの吹き込みがあれば

簡単に雨水の浸入が可能。

これは屋根瓦を施工する時に前もって防水シートを二重にして

巻き上げていれば、かなり雨洩り防止には、なる所。

昔の納まりでは、こんなお粗末な状態でも重要な問題とされず

当たり前に放置された状態が多くあります。

 

大きな隙間からはネズミやテンやハクビシンなどが

天井裏への出入り口にもなります。
 

解体撤去の後には掃除をしてから新規のルーフィング下地と

捨て谷板金を増やして隙間はコーキング処置をし、

瓦桟木を新たに打ち終えてから新規瓦の荷上げとなります。

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やはり交通量が少なければ道路際から直接ユニックで

搬入出来るので能率はとても良い事になります。

次に続く。