前ページからの続きです。
二階の瓦葺き替えは終わり一階に進むので
足場仮設は撤去して古瓦の解体に着手。
道路際に飛散防止処置をしながら交通のない合間をぬって
剥がし瓦の投げ込み。
やはり近隣や通行者などには配慮が必要。
二階の別場所でも外壁との取り合わせはノシ積みの下には、
やはり捨て谷板金は無し。
さらに防水シートの巻き上げも無し。
雨押さえ水切り板金の被りも無くベタ乗せ状態。
これなら台風など吹き込み条件次第で雨洩りします。
一階の古瓦を投げ込みトラックは廃棄処分物でほぼ満杯。
見た目の容積ではまだ積めそうですが瓦の廃材は重量物なので
積載重量の制限オーバーに注意です。
車の横付けが出来て廃材の投げ込み積みが出来るか否か?で
解体コストは大きく異なります。
そして現場によっては投げ込みの音が近隣騒音となって
前日までは上手く行っていた解体も
近所から急にクレームが来る場合は違う展開となります。
近隣の方に気難しい方が居られたり、隣近所付合いで
険悪な事情があれば、何かと問題になり
工事そのものも続行出来るとは限りません。
現場での様々な条件や該当者次第によっては、
中断リスクも有り、うっかり請負は出来ません。
解体後は防水不良の状況は同じ。
一階はほとんどが外壁との取り合わせばかりで
似たようなマズイ納まり。
なぜ?壁面に防水紙を曲げて立ち上げないのか?
そんなに手間取る事でもないのに・・。
当時でも今でも同じですが関わる人の意識次第で、
このようなオソマツ納まりになるか?否か?決まります。
下図のように防水紙の張り方不足が特に目立ちます。
ラス地板が丸見えで隙間が空き状態。
暴風雨の吹込み方角と上下の角度次第で
簡単に中に水漏れします。
棟の突き付け付近も真横からの吹き込みがあれば
簡単に雨水の浸入が可能。
これは屋根瓦を施工する時に前もって防水シートを二重にして
巻き上げていれば、かなり雨洩り防止には、なる所。
昔の納まりでは、こんなお粗末な状態でも重要な問題とされず
当たり前に放置された状態が多くあります。
大きな隙間からはネズミやテンやハクビシンなどが
天井裏への出入り口にもなります。
解体撤去の後には掃除をしてから新規のルーフィング下地と
捨て谷板金を増やして隙間はコーキング処置をし、
瓦桟木を新たに打ち終えてから新規瓦の荷上げとなります。
やはり交通量が少なければ道路際から直接ユニックで
搬入出来るので能率はとても良い事になります。
次に続く。