同じく古い賃貸物件の雨洩り修理工事の難解事例。
軽量鉄骨構造の折板ルーフ板金葺き屋根の二階部分の
押入天井から雨洩りです。
この案件での対処は見立て不足にも関わらず当初は
解決したとの思い込みが有りましたが
あてがハズレて事後の対処には苦労した挙句に、
やっと原因をツカミ何年か後に、やっと解決出来た案件で
貴重な失敗の素を含んでいます。
最初に修理の依頼が有った時はすでに他業者が過去に何度か
対処したが解決出来なかったとの事です。
最初の見立ての頃に調査では押入の天井ベニヤ板と
枕棚の合板にも雨洩りのシミ跡が有ります。
おそらく屋根に上がれば原因の明らかな場所が見られるだろうと
楽観視していました。
ところが・・この案件は、この後も長年に渡り
未解決が続く序章だったのです。
まず二階の屋根に上がると標準的な折板ルーフ板金葺きで
陸屋根と云われる暖勾配の屋根。
そして経年劣化で錆びや消耗度合いが進行。
陥没のリスクでウッカリどこでも不用意に歩けません。
雨洩り付近には、今回までに至る何度もの処置らしい、
広い雨押さえ板金を3枚ほど無理やり重ね張り状態。
一部を外して古い元の屋根材を調べます。
一番、気になる折板ルーフの端部を調べると
古いポリコーキングが劣化しています。
耐用年数は限界のようですが板金の葺き替えを薦めても
予算が無いと言われるのは承知の処。
折板ルーフ端の防水不良が濃厚で狙いを絞り
調査の続行。
これが原因のような先入観を頼りに剥がして掃除をしてから
新しい変性シリコンをコーキング処置。
かなり前の事例なので使用工具は当時愛用していた12vの工具。
防水のコーキング剤は近年では常識のウレタンではない、
当時は信頼の有った変性コーキングを使用。
部分的には塗装も施し防水と水吐け改良を改善し
自信満々で結果を信じて様子を見て頂く事にしました。
それから2~3年経過して、なんとなく結果を訪ねて見ると・・
ほとんど解決していないようで時々洩るらしいとの事。(^_^;)
それなら・・早く行ってほしかったのに!と告げましたが
・・そこは御客様の配慮か?諦めか?
何処へ頼んでも・・やっぱりダメで元々の建物を建替えるか?
少なくとも屋根の葺き替えを勧められるのがオチ!。
・・かと思い、あえて手直し要求しなかった、ご様子。
しかし洩る量はかなり少なくなったとは聞きましたが
完治では無かったようです。
その後、オーナー様は
防水屋さんに頼んで見た所、なおさら悪くなった
ので再び見てほしいとの展開。
再度リベンジさせて頂く事となりました。
次に続く。