横谷の納まりは雨洩りしやすくトラブルになり易い構造です。
天井裏の内側から見た横谷板金とドレン付近。
下図の三枚は編集加工で斜め端がカットされています。
内部は下地受け材が、まったく無いので谷板金の上に人が乗れば
陥没でアウト! 問題は外部の水吐け不良。
端の方には、ご覧のように水溜り。
途中の谷底には異物がたくさん堆積、混入。
異物がドレンの排水口を塞ぎやすいのと、谷底の勾配不良が水溜まりの原因。
接着不良や劣化した塗装の剥がれた塗膜片もたくさん有ります。
ドレンの穴には詰り予防の為にゴミ塞ぎのガードが必要ですが長年の劣化で朽ちて破損。
詰まり易い塗膜片や異物のゴミがたくさん有り、
いつ詰まっても不思議ではありません。
ゴミを除去して水抜き後に谷底の古い塗膜も
ケレンして剥がれるのは除去します。
その後は板金用のプライマーで下地補強の表面処理。
続いて防水塗膜の弾性塗料を厚塗りで谷板金を防水と保護目的で仕上げます。
とにかく、板金生地を錆びさせたらこの納まりは
防水機能がアウトで部屋に雨洩りする事になります。
厚膜防水塗装で谷底の荒れはかなり奇麗になりました。
ドレンのゴミ除けガードを施して完了。
この屋根はゴミなどを除去する定期的なメンテナンスが必要。
以上で難解だった折板ルーフの雨洩りと次々に
関連補修が別途追加された件は終了します。
他の専門業種だけでは解決しない時や、その前後の対処には
多能工・職がとても有利な事例でした。
そして解決した場合の価値観は御客様も特別感を持たれ、
とても意義深い関わり結果となります。
単体職種だけでは、なかなか味わえない希少なニーズがたくさん有ります。
皆様方も、この魅力的な分野に関わってみませんか?
すべて出来なくては関われないのではありません。
特殊な立場に変えてニーズに関わり案件ごとに
決着をつけながら成果確認しつつ次に進む。
良くも悪くも・・まさに実益の本質(損益~利益)を
体感しながら万芸は一道に通ず!を楽しみます。
工程など、案件毎の流れに口利きする責任だけは
最低限、持って担当し外注に繋げ間を取り持つ役割です。
草取りや排水の溝掃除から建具の修理・トイレの詰まり抜き・
部屋の改装・簡単な増築や、このような雨洩りなど
規模や金額の大小・難易度の違いに関わらず
間を取り持つ役割に関れば成立します。
但し取り組み意識は雇用形態とは真逆の立場から対処するので
自己責任の覚悟が必要で自由の代償です。