台所の天井が垂れ下がっている!。
いまにも天井が落ちて来そう!。
と緊急事態のように依頼が有りました。
現場を見ると部屋の真ん中付近の天井と
照明器具がダレ下がっていました。
古い天井で石膏ボードに塗装だけや
クロス張り仕上の納まりです。
天井の中心付近が垂れ下がる天井裏の状況を調査すると
下地木材の一部が抜け下がり。
照明器具の重さやヒモスイッチで引っ張る力で
釘が抜けた原因です。
天井裏の納まりを見るとボードの下地は野プチに
ドウブチの切り欠き組み込み。
昔は、薄いドウブチが横方向に使用されていましたが
近年は、ほとんど38㎜角以上の使用です。
昔の、このパターンは野ブチを十字に組、合い欠き仕口するより
簡単ですがボード釘打ちはカナズチを使用で昔の手作業では
薄いドウブチは真ん中の方は釘が沈みにくい欠点が有りました。
ビス止めなら引き付け止めなので薄い下地でも問題無しですが
薄い下地に釘を手打ちは困難でした。
最近は38㎜角と厚さ12㎜の小舞板を約30cmピッチで
野ブチに釘打ちする下地が多くなりました。
このような野プチにドウブチの切り欠き組み込みはとても弱く
しかも下から釘の打ち上げのみなので、この事例のように
下にスッポ抜けしやすいのです。
対策としては釘を斜めに打ち、しかも逆方向から拝み打ちなら
簡単には抜けませんでした。
真下から真っすぐ釘を打つだけなら・・
このように簡単に抜けるトラブルになり易いのです。
このような条件を知らずに天井裏に上がり体重を掛ける場合は
天井もろともの抜け落ち転落で、とても危険です。
そして抜け落ちる頼りない下地を当てにし過ぎて
照明器具を固定しても、このように後で抜け落ちます。
このタレ下がりの補修は下からボードに1m以上の長い
当て木をしてボードの釘抜け部分を壊れない様にジャッキアップして
持ちあげ補強してから釘抜け部分をビスで固定。
照明器具はドウブチ下地から野プチ下地へとビスの利かし
位置を変えて補修は完了しました。
後半の仕上画像は不明なのとあまり意味がありませんので、
自然の状態でもこんな抜け方をするので、天井上に
上がった時の体重を掛ける場所には
注意する参考の為にアップしました。