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床工事4(12㎜合板の重ね張り下地にCFシート仕上)

かなり古い賃貸物件の床板補修事例です。

 

過去の記録なので今では参考にはならない画像があります。

 

不完全燃焼の死亡事故が多発しメーカーがあわてて使用禁止広告した

室内用ガス給湯器の姿が見えます。

 

この施工時に合わせてオーナー様が手続きして取替えしました。
 

既存の床板は今では、ほとんど見なくなった

市松模様のフロアーパネル。

床材の呼び名は大市松で柄模様は一尺(約30.3㎝角)の

角型模様が90度で食い違いのチェック柄。

その半分の五寸角(約15.15㎝角)で一回り小さい柄の

パターンなら小市松と呼びます。

今では、ほとんど販売対象の床材ではなく

在庫数も存在はしていないかもしれません。

 

補修の為に色違いでも調達は不可能なはずです。

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年数が経つと合板の接着強度が弱くなり根太と根太の間が

フワフワと陥没気味になります。

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歩行の多い動線の範囲や一階の場合で床下湿気が影響している場合は

特に耐久性が劣ります。

 

床の傷みで補修が必要な原因では基本パターンです。

 

床下に入れて少しの範囲なら床下補強で可能ですが

広範囲なら張替えか?重ね張り補修の選択となります。

 

そして部屋の用途次第で仕上げ表面も検討します。

この床はキッチンなので水をこぼしても耐水性の有る

CFシート仕上げにします。

 

判断を誤ってはならないのは古い床で汚く一部がフワフワしていれば、

そのままCFシート仕上げが安上がりで模様替えにもなり

施工は簡単と思い直にCFシートを貼ると湿気がこもり

フワフワ現象は急速に進み悪化します。

 

この現場では低予算で簡単な修理策として12㎜の合板を

重ね張りで補強の下地作りを選択しました。

 

敷居との高さが15㎜以上有るので高さの条件は

む飛び出す事は無く納まります。

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問題は流し台を浮かせて下地合板もCFシート仕上材も

入れ込みするのが理想で簡単に出来れば言う事なし。

流し台が壁際で埋まりタイルが張り被せでなく張り伸ばし納まりなら

シーリングをしていても切断し容易に流し台は浮かせます。

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ガスの配管もバックガードに貫通していない場合は

容易に高さの変更は可能なのですが。・・しかし・・

この現場のように簡単に流し台を浮かせられないので、

しかたなく温存し流し台の巾木に突き付けて仕上ます。

その場合は正式で順当な納まりではないのでオーナー様や

責任を持つ関係者には事前承諾を得る必要が有ります。
 

合板下地はビス止めで根太下地に固定し重ね張りも終えて

CFシート貼りの工程になります。

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下地合板を重ね張りの要領も現場の状況に合わせて張る方向や

継手の位置など様々なパターンが有ります。

それよりも重要なのがギシギシと床鳴りがしない事は

CFシート張り前に必ず確認が必要です。

 

この時点での判断や対処の差が大きな分かれ道で

責任の所在が曖昧になりやすいグレーゾーンとも言えます。

この時点で床鳴りがしていればCFシート貼りの後では

手直しが困難で不経済となります。

 

この種の作業では専門職が大工と内装の二種となります、

各々単独で対処すると連携時の判断処が有ります。

 

大工だけが重ね張り補強で下地補修をしてフワフワ感を解決し

多少のギシギシ音がする床鳴りが残っても

建物が古く、やりにくく汚い作業となる床下への対処は嫌がり、

どうしても直すなら出来るが高額になるので

いっそ建替えた方が良いのでは?と

責任を問われない関りなら、面倒くさくも有り逃げがちです。

 

多少のギシギシ音の床鳴りは許容範囲として判断をしてしまいがち。

 

その後に内装仕上げが事情を知らずに外注で繋がれば、

そのまま工程は進んでしまいます。

 

特に内装屋さんは張る前に床鳴りが多少、有っても

すでに大工さんが処置済みなので、当然床鳴りは建物が古いので

限界を承知の上で、この程度だと勝手に判断します。

 

こんな事情で責任の所在が曖昧になるグレーゾーンとなります。


CFシートの張る方向はなるべく接続ジョィントは少なくなる張り方と

柄の方向性も考慮します。

現場のサイズや用途、見付方向やメイン出入り口の位置など

様々な条件に応じて検討しながら実施します。
 

こんな案件は大工と内装を兼務する多能工・職での対応が、

とても合理的で売買価格にも有利となります。

 

ぜひ、トライしてみて下さい。不安な部分は支援します。