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古家改造1−10

前ページからの続きです。


造作も後半に入り簡易仕上の階段を取り付けます。

材種は足場板に使用する安価な杉の素材を使用。

癖の悪い大節でなくアテでなく含水率の低い安定した物なら

使用可能です。

当時でも今でもそうだと思いますが足場板に使用する場合は
原則的には松材のほうが強度が強く杉ではタワミが大きく

足場板には軽くては良いですが
安全性ではベタ置きの使用以外では不向きでした。

階段に使用する場合も耐摩耗性には劣りますが

足触りの感触はソフトです。

どんな材料にも、やはり一長一短があります。

しかし一等程度の天然木材は、むしろ有る程度の節があれば
古い建物には木質感が非常にマッチする場合があります。

化粧ガクブチ類がペルポックの積層板で作りましたので

本来は同じ材種にしたい所ですが、
一部では予算の都合で、ちぐはぐになりました。

見積り予算の条件ではガマンしなければなりません。

階段は蹴込み板が有る方が耐久性はありますが低予算仕上では

省く事がしばしば有ります。

階段の墨付けは始点と終点の位置を間違わなければ

そんなに面倒ではないかと思います。

最初に間違う落し穴の事例とすれば・・
一段目の高さで水平の総長さを測ってしまい
高さは踊り場の床天から一階の床天までを計り

原点で失敗する事があります。

水平の総長さで足元の始点は現実離れした位置にあるので、

ミスに引っ掛かります。

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一番良いのは側板を取付位置に仮付けして

目視、確認すれば大きなミスは防げます。

しかし仮取付は見た目がアテガイ大工と評され

ダサイ感じに見られるので仕口加工してから
一発勝負で決めようとしますが・・

ヘタな自身過剰での思い込みは大失敗に陥ります。

やはり格好悪くても一度はアテガイ確認した方が賢明かと思います。

そして仕口の粗加工した後に再びアテガイ確認し

上部と下部の付き具合を削り合せします。

下図は編集加工で斜め端がカットされています。

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それから段板の大入込みの仕口加工の仕上をします。

段板は一枚ずつ大きさや湾曲の度合いが異なるので

一ヶ所づつ所定の番号を決めてから差込み断面の形取り。

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入り代と奥行の巾寸法もチェックします。

その後に一ヶ所づつ入れ込み確認しておきます。

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組み込み起しするのか?、後入れ込みするのか?で

納まりは色々と変わります。

そして裏の仕口が見えるのか?、見えないのか?でも、

一発入れ込みか?、クサビ入りなのか?・・それぞれ替わります。

ここでは一発組、起しです。

一番上の段だけ組起しを入れやすくする為に後入れにします。

仕上は次に続きます。