前ページからの続きです。
既存瓦の必要数がはっきりすれば不要瓦は邪魔なので
吊り降ろしをします。
程度が悪いヒビ割れ物は廃棄処分となります。
この瓦は昔に流行った静電塗装の和型瓦です。
自然に劣化する事が良く有ります。
例えば・・これは↓縦割れです。
これは↓横割れです。
この割れ方の方が危険らしいのは予測がつくと思いますが
この状態の上に人が乗れば当然、タテ割れよりは破損しやすいです。
必要な既存瓦は程度の良い物だけを残し
廃棄処分の物は作業の邪魔になるので早めに片付けます。
不用の瓦を吊下げる時のロープ縛りで呼び名は悪いですが
[首括り][吊り首]・・などと言われる要領で吊下げます。
物騒な表現ですが・・現実的な呼び名、例です。
本格的な縛り首は縛り元をコイルのように何重にも巻き付けるのが
西部劇の縛り首シーンでは良く見られます。
建築作業の場合は、そんなに巻かなくても一回巻で十分です。
問題はどちらのロープ側が引っ張り勝手で、
どちらが抜け勝手になるかは完璧に把握していなければ
スッポ抜けで落下し下の者の頭や大切な物に当たり大惨事となります。
違う目的でロープの端を安全の為固定する時も同じ要領で
簡単に引掛けて締り・・簡単に引っ張って、
解けたり緩められるのが施工現場では必須です。
このノウハウは水糸を釘に引掛けて次の釘に引掛けながら次々に糸を張り
長い糸を途中で切らずに別のスパンに糸を張る合理的な手法です。
遊びを持たせた糸の送り方なら途中で緩めたり絞りなおしたり出来て
糸は途中で切らず何度でも再使用が可能。
建物を建てる前の基礎創りで行う遣り方寸法出しの時には
頻繁に使う共通ノウハウです。
相手が細い水糸か?今回のように太いロープか?の違いです。
車両への荷造りでロープ縛りにも頻繁に使用できる
応用範囲の広いノウハウです。
キャンプのテント設営時の仮止めなども実用されていると思います。
下図は編集加工で斜め端がカットされています。
上の図では単管の上部長さは短く切れていますので
パイプの上から首括りの輪っかを投げ入れてます。
大切なのはどちらか?一方は締まり勝手で
反対側は引っ張ると緩んでしまう事が意味では最重要。
末端の固定は、いざとなれば人間の体重が急激に掛かり
転落防止の命綱となる必要があります。
やはり仮設足場と同じで命に関わりますので
真剣にその対処事例の基本として数パターンは
把握しておく必要があります。
次は板金工事に進みます。