前ページからの続きです。
作業は後半に入り、板金工事の谷トイを敷き込みます。
当然防水目的でルーフィングシートの下張は必須です。
どちらかと言えばルーフィング下地が本命で板金や屋根瓦は
養生又は保護であり一時的な水量を先に捌く役目かと思います。
それらで捌き切れない濾水をルーフィング下地など
防水シートで受けて水下に排水すると言っても
過言ではないかと思います。
その為には、やはり下地の勾配や納まりが重要かと思います。
谷トイ板金はヤゲン形の三枚組みで施工しています。
下図は編集加工で斜め端がカットされています。
一本物で製作すれば継ぎ手が無くて良いのですが、
さすがに長過ぎて 搬送や荷上げが困難となり
三枚組となりました。
コイル巻を屋根に上げて現場折り加工も可能ですが、
やりにくいらしく三本組にしています。
排水口は立ち上げを作らず、軽い布切れや大きなナイロン袋などが
強風で飛んで来て排水口が塞がれた場合はオーバーフローして
室内に雨洩りしないように
水は溜まらず自然に切れるようにしてあります。
縦トイへの集水器も高さを下げてオーバーフローの対策をしています。
谷のコグチは排水口以外を立ちあげて、集水器も高さを上げて
谷板金のコグチが下から見えなくした方が格好は良いのですが・・
横抜き排水や下穴抜きドレンなどが堰止められたら
簡単に雨洩りします。
堰止めによるオバーフローは横谷、最大の欠点です。
堰止めオーバーフローの排水不良トラブル回避は
見た目の納まりが綺麗よりも優先されます。
板金工事は、いよいよ完成です。
後は歩行時にヘタな踏み方をしたり砂粒や瓦の欠け屑、
ビス釘の落下物などを敷き込んだまま養生材を踏みつけて
谷板金に傷を付けないように注意しなければなりません。
板金が完成し水下から水上を見た姿です。
下図は編集加工で斜め端がカットされています。
こんどは水上から水下の姿です。
これは水上の水返し末端部分です。
いよいよ、次は瓦の葺き戻しへと進みます。