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増築は各、現場に応じた条件別の手順が重要かと思います。
増改築工事の基本は常に雨仕舞いと戸締りを常に優先します。
一日の内で、いつ雨が降っても既存室内などに雨洩りさせては、
すべての価値観を損なう大きな悪影響を与えます。
そして一日の区切りや例え、その日の作業中でも関係の無い
各、部屋などへのプライバシーの確保と防犯対策などは
常に同時進行で配慮が必要です。
御客様の居住と工事が絡んでいる場合は特に気遣いが必要です。
まず、外壁と屋根の構造を先行して取付ます。
今見ると、とても頼りなくダサイ丸太足場の仮設ですが
当時から以前は当たり前のように使われていました。
既存の外壁モルタルは粗剥がし、しますが
内壁などを解体するのは後廻しにします。
部屋の中も、しばらくはそのままにします。
外回りの雨仕舞いと防犯対策になる外壁が出来るまで
外回りの構造と下地作りを先に進めます。
この建物の強度を頼りにする所は既存の桁鼻と
新規の桁とを繋ぐ納まりです。
下図は編集加工で下の方がデーター途切れでカットされています。
ただ単に突き付けて繋ぎ合せしますが、
その下に繋ぎ当て補強材を抱かす事で十分な直線性と
引っ張り強度が得られます。
下図の三枚は編集加工で斜め端がカットされています。
柱の仕込みは既存の瓦棒板金葺きの一部で柱の入る部分を
切り抜き 既存の小屋組の天場へ短ホソ穴を上から掘り込み
仕口加工をして柱を立てます。
後から柱と横架材への専用金物で引き抜き防止の
金物で固定します。
既存の瓦棒板金葺き屋根材は最後の方まで置いておきます。
外壁は合板下地の粗張りをしながら軒天も不燃ボードを張り
外部下地を進めます。
次はベランダの改造として、やはり雨仕舞いの下地作りを
先行して進めます。