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既存タイルに重ね張りする前に浴槽廻りへ
シーリング下地処理をします。
最終仕上で、もう一度シーリングしますがタイルの重ね張り前に
バックアップ材と防水目的で前処理をしておきます。
窓際の古いタイルが割れたり剥がれ掛けた部分は
撤去しておきます。
下図は編集加工で斜め端がカットされています。
出入り口の上も剥がれ掛けたり浮いている既存タイルは
エポキシ接着剤で張り直して補修しておきます。
欠けが大きく奥の下地も無い様な部分は古いタイルの
張り戻しは面倒なのでモルタル塗りで下地作りをします。
そしてタイルの割り付けで位置だしの墨出しをします。
この作業が大きなポイントかと思います。
最終的なタイルの納まりで見かけの良さと施工能率などを
左右する重要な工程です。
タイル屋さんに任せれば、ほとんどは、してくれますが、
期待通りに納めてくれる人と、そうはならず不満の残る場合もあり
担当者の技量次第とか当たり外れが有ります。
それを回避する為に現場監督など施工監理者の立場で
先に取り決めや打ち合わせをしておく必要もあり
ヘタすると主導権が分かれトラブルに発展しかねない所です。
この現場では既存タイルが、今は無きサブロクと呼ばれる108㎜角で
目地を入れた働き寸法が約110㎜前後となっています。
仕上予定の半磁器タイルは目地を入れて働きが
100角と呼ばれる98㎜角です。
その三枚分の300㎜のピッチで縦横に垂直・水平のラインを印します。
その位置決めは小さ過ぎる変な半端を出さない事と、
どちらから大きい物を張り始め、どちら側で切断した物で
張り逃げして、どちら側を突き付けて被せるか?又は入れ込むか?
の4点かと思います。
判断の基準は出入り口とか浴槽の正面など主に見られる面を見付と称し
最優先とします。
見られ易い位置から見て、見えにくい部分を見返しなどと称し
半端材を入れたり、突き付け・入れ込み・被り・・など
納まりの粗が目立たない順番を決定します。
これはタイルに限らず化粧合板とか他の仕上材を納める時も
共通のノウハウとなります。
次は、いよいよ重ね張りに進みます。