台所の内壁クロス張替です。
家財道具を置いたまま施工する無理気味の事例です。
台所に限らず室内の施工条件で毎日のライフワークを維持するか?
工事期間は中断するか?で室内の生活用具の取り扱いが決まります。
移動撤去してから下地までやり替えるか?否か?の差でも
大きく変わります。
この現場では大掛かりになる下地までは
やり替えしなくて良い状況でした。
表面の古いクロスを剥がしてパテ処理をして
新規にクロス張るだけの予定。
毎日の生活を維持する為に物は置いたままで
作業スペース確保の為に少し移動するだけ。
汚れ防止の養生カバーを掛けながらの作業となります。
壁際で小さな脚立と、人が入れる50㎝程度の
空間が有れば作業可能。
最初に古クロスを剥がして
下地に凸凹が有る部分だけパテ処理をします。
ここで注意しなければならないのが・・クロスの剥がし方。
むやみやたらに激しく引っ張ると石膏ボード下地なら
表面の厚紙が一緒に剥がれます。
酷い時はボードが動き離れて割れて、千切れる
壁下地が元々、不安定な状態も有ります。
しかし・・クロスを剥がす程度で下地ボードが壊れるなら
全体が下地に問題が有るので他の部分が、もっと酷い可能性が
有るなら中断して下地からやり替えが必要なのか?再検討になります。
手を付けてから、そうならないように事前の見立てが大切です。
やはり現場調査の時点で表面からは見えにくい現況の
素材下地の状態を察知する必要が有ります。
その時には・・色々な条件のもとで剥がしたり、
解体した過去の体験や知識が有れば、ほとんど解ります。
パテが乾いてからペーパー掛け処理の時が、もっとも粉塵が出ます。
この時の粉塵飛散防止と家財用品への養生策が重要です。
簡単で効果の有る養生方法が必要。
下の画像は↓クロスを剥がしてパテ処理をした後です。
下図は編集加工で斜め端がカットされています。
テレビのアンテナ配線が壁から出ていますが、この程度なら
天井の際近くなので配線は外さなくてもクロスの方で、
そこだけ縦に切断継ぎすれば良い程度。
切断継ぎの長さが30㎝程度以上の長さになれば
配線を外して穴あけ出しするか?
クロスの張り位置の割り付けを縦、重ね切断継ぎの位置を
配線の位置にすれば問題なし。
クロス割り付け判断で、納まりが付けにくい配線や給水栓などは
一時撤去できる物は外してクロス張り。
外しにくい露出物があれば、そこを縦継ぎラインにすれば
遣り易い事が有ります。
要はヘタに外さない方が賢明です。
見込み通りに脱、着できるとは限りませんので注意です。
簡易施工の要点はすべての範囲を剥がしてからパテ処理など
段階に応じて区切りをつけるのではなく、どの程度まで家財を養生したり
一時移動して古クロスを剥がしパテ下地処理が必要な所は対処します。
新しいクロスが貼れる所は2~4時間を一区切りにするのが
途中で中断できる区切りペースとなります。
途中でパテの硬化時間待ちの必要が有れば
次の古クロスを剥がすなどで時間待ちの調整をします。
余計な所まで手を付け過ぎず、能率が悪くならない程度の
範囲までは同時に手を付ける工程内容が有効です。
一旦区切りをつける範囲での仕上はこんな感じ。
この後に戻せる家財は戻しますが、クロス糊、水分蒸発で
通気の為に壁際は少し空間を設けます。
露出配線が有ったり、入り隅や出隅コーナなどが有れば
クロスの割り付け位置の判断がとても重要となります。
施工予算や工期の猶予期間によってはアンテナ線も
壁の中に入れ込み隠ぺいすれば良くなります。
ここでは、そこまでする必要が無く御客様も承知の上で、
とても簡易な施工内容です。
次のに続く。