鉄骨スレート葺き倉庫の軒先修理事例です。
一般住宅とは納まりや大きさが異なる特殊な建物のメンテナンス。
屋根は大波スレートで軒先は曲がりタイプに角トイを直付けしています。
そのトイ受け金物が一部、錆びて脱落したり変形など
取替えが必要となりました。
そして外壁は小波スレート張り。
上部は明かりとりの為、FRP波板をフックボルト止めしています。
下図は編集加工で斜め端がカットされています。
そのFRP波板で端の方は強風で剥がれています。
高所なので危険で作業が困難な場所ですが外れた
フックボルトもなんとか取付直しします。
延長6~7mの伸縮二連ハシゴでも直立ては届きません。
わざわざ三連伸縮ハシゴを調達するのも不経済です。
足場を組むほどでも無い規模なので臨時の工夫で
なんとか届かせました。
けっして、真似してはならない、めったにしない
仮設手段の禁じ手です。
軽四バンが幸い直付けできたのでルーフキャリアの上に
足場板を乗せて二連ハシゴを使用。
角度はギリギリセーフでも限界を超した使用条件。
車両が地盤の土に駐車なのでタイヤが土にめり込み
建物より外側に傾斜すると・・
ハシゴの延長線ラインが、くの字になり
ハシゴが倒壊したり・・
場合によっては軽バン車両が用水の方へ横倒れの可能性も有り。
そんなリスクを回避しつつ危険なハシゴを昇り作業を続行。
当然ハシゴ上部の対策も必要です。
ハシゴの上部の掛かり場所が強度の無い薄いFRP波板なので
陥没しない様に当て板が必要。
そして横ズレが始まり横に倒壊する危険も有るので
横ズレ防止の控え止めやロープ止めも必要です。
やっとの思いで上部の軒先に到達すればトイ受け金物の
腐食は進んでいました。
下図は編集加工で斜め端がカットされています。
トイ受け金具の取り付けは大波スレートの曲がり材へ
ボルト止めですが 塗装でネジ山が塗膜で潰れて
簡単には、緩められない状態です。
錆びも有り緩み戻しは不可能なので取付ボルトは切断撤去か
又は別場所に取付となります。
トイ受け金物の裏側を調べても錆びが酷いです。
緩める事は諦めます。
雨晒しになる外部だけではなく一個の全体が錆びなどで
消耗限界となっています。
しかし取付ヶ所すべてを取替えでは無いので必要部分のみ、
この後に取替えしてFRP波板の剥がれも張替を終え
キケンな仮設ハシゴの使用作業は無事終了となりました。
今後は三連ハシゴのリースなどを利用するか?
ビティ枠組足場の部分建て仮設などで
安全に対処しなければなりません。
たまたま運が良かっただけに過ぎず
二度とやっては、いけない危険なやり方でした。(^_^;)