前ページからの続きです。
仕上げの工程となりレンガ敷き並べへと進みます。
レンガの働き寸法に応じた納まりを最初から把握して
最初の土間コンクリート切断位置を決定しておく必要が有るのは
言うまでもありません。
巾寸法と必要個数と必要な目地巾と必要な目地数で
総長さが決定されます。
これだけで解決すれば簡単ですが
敷地や道路形状は変形している場合があります。
どこが直線や直角ラインが接する基準になるのか?
広い視野から直線ラインとして見られる目標がどこに有るのか?
変形納まりなら何処を変形切りにするのが望ましいか?・・など
見た目だけで簡単に出来の良し悪しを判断されるポイントを検討します。
条件次第では、さらに高さ的にどんな変化を加わえるべきか?で
平面だけではなく、さらに立体的に考慮する必要も有り
興味深い事が色々とあります。
この現場での納まりは表面の傾斜を直線では無く
少しアール気味に膨らまします。
敷き並べの要点は必要枚数と目地幅の設定と最終仕上げの
イメージを常に先読みしながら進行。
巾に対する目地の必要数は,個々の場合では12通りが妥当なので、
まず両端を粗並べして目地の実寸法で仮並べ。
中間も必要枚数と必要目地数で粗並べ。
その時にレンガ長さの短辺方向の目地ラインを
中間付近で先行並べをして目地のライン出し。
さらに表面のアール度合いも仮並べ時に
見込均しも本決めのつもりで仮仕上。
その時に両端の高さと比較して長手ラインの高さも
僅かにアール気味に調整。
悪くても水平以上の膨らみ加減にして
直線ではない膨らみで手加減します。
直線ではダメなので下がり過ぎの引っ込み気味は・・
傍目に見れば陥没イメージが強過ぎて厳禁。
粗並べをして端は半端切断を成り行きで切断加工する場合と
同寸法の半端が入るべきラインなら中間のレンガで
長手位置の目地幅を調整する場合も有ります。
この現場の場合は成行で納めて一個ごとで
半端寸法に切断した方が良い事になりました。
切断はダイヤモンドカッターの100mm刃で
裏表から切れば、なんとか可能。
粗並べはモルタル接着なので10分以内程度なら多少のズレや
高さ調整は修正可能。
最終的にはアールの膨らみを考慮した1m程度の長さで10cm角程度の
木定規で軽く叩き均しで仕上押えは完了。
目地は後日にフルイに掛けた砂を入れる事になります。
目地モルタルやセメントは今回は入れません。
伸縮で目地割れを想定し、あえて空目地とし砂を入れて
土ホコリ共に 自然に目地が塞がったり流れたり
塞がったりの公共通路の様な納まり。
下図の二枚は編集加工で斜め端がカットされています。
道路側からの粗仕上と内部からの見た目の状態。
色ムラは御客様もお気に入りで御希望どおりらしく
満足されていました。
この仕上げが、お気に召したようで追加で
玄関先もレンガ敷きを希望されて・・更に続く。