賃貸コーポの外壁メンテナンス事例です。
軽量鉄骨構造で外壁はバネル仕様。
下図の二枚は編集加工で斜め端がカットされています。
長年の風雨で表面劣化が進んでいます。
特に側面の外壁は軒の出が少なく雨降りの影響は大きいです。
そして日射の熱や紫外線で表面は劣化しており粉吹き(チョーキング)状態。
外壁パネルは収縮による影響の為に釘打ち付近はひび割れなども多く
特に土台付近の下場は雨水が滴りますので水分の影響を多く受け
歪みや浮きなどで痛み続けます。
この頃は、まだ丸太足場を多用していた時期で在庫数量も有りましたので
予算の関係など、わざわざ外注するのも不経済で
自前の古い仮設材を多用していました。
特に小さい規模は丸太足場が融通性が良く当たり前に使用していた頃です。
単管パイプも存在してる時なので両方を比較して優劣も測ることが出来ました。
その御蔭で仮設足場の応力による継ぎ手や控えの取り方、
スジカイの方向や角度など。
そして縦地と布の間隔や位置など基本的な所でも
長所、短所も体感を持って解ります。
なぜ丸太足場を長く利用したかの違いは
単管パイプの組み方なら足を乗せる面積が狭過ぎます。
パイプだけの上では作業姿勢が保ちにくいからです。
同じ一本の上に乗るなら丸太なら表面積が広いので、
抱き足場なら間は隙間が大きいですが足場板に近いからです。
そして足裏のグリップ感がとても良く、金属パイプとは
比較にならない安全、安心感が有ります。
今でも足場板を用いないなら丸太組みでも良いと思う
時は有りますが・・見た目が悪過ぎ!。
こんな現場の場合は、ほとんどが抱き足場が主流で
丸太では内外に縦地を2本立てて奥行の有る本組まではしません。
そこまでやるなら枠組鋼管や一側カチ込みや単管組などで
足場板を置く納まりで外注が安く有利です。
反対側も同じく似たような工程で進めます。
丸太足場組で直ぐ技量が解るのが番線の縛り方や優先順、
又は応力に準じた位置と本数の判断や作業要領など。
こんな組み方、詳細に、まったく関心を持たない人に関わらすと、
とても危険な組み方をしてしまいます。
あくまでも補助的な役割が妥当で危険が伴う重要な所は
完全に任せられる相当な信頼が得られる担当者でないと
後から足場に乗り作業に関わる全員が危険な目に合います。
使用者が転落や仮設自体が倒壊したり大事故のリスクが有ります。
責任を負う立場で関われば足場仮設は丸太組であれ
金属系であれ、任せられます。
※余談ですが
足場主任の資格を持っていても実務経験の無い
ペーパー資格での番線縛りの実務は危険で
一連の動作を見れば、ほとんど技量が解ります。
もう今の時代ではアナログな番線縛りの仮設工法は
もし単管など金属系の仮設材が無い時に木材の廃材などが
身近に有り臨時に仮設足場組みが必要な時には
このような旧来の足場組みなどは田舎の御年寄りでも
御存じの方は大勢いらっしゃるはずなので必要に応じて
知っていて、やって見せられれば、もしかすると
特殊技能と言われるかも知れません。(^_^;)
安全を確信できる知識や技量を心得て関われば仮設工事も
遣り甲斐の有る面白い業種と言えます。
※本題に戻ります。
足場組に限らず脚立やハシゴ、はたまた用具、工具の
取り扱いすべてにおいて保安意識は重要です。
次に続く。