トイレ汚水管の詰り抜きです。
一般住宅では無い事業所のトイレ詰りの修理。
一年以上の期間を挟んで度々詰りのトラブルが起きる現場でした。
てっきり使用者責任で良く有る、水に溶けにくいテッシュペーパを
流したり社員数も多いのでトイレ使用の仕方に配慮が無いのかな?
・・と思っていました。
まずは汚水がトイレ便器内で普通の詰り気味で
抜けにくい症状から最初は始まり。
流れない便器内の溜まり汚水をゴムラバー吸引カップで揺さぶれば
簡単に抜けていました。
その頃は外部のインバート枡のフタを開けても空でしたから
便器の直ぐ出口付近が原因のようでした。
今回は便器付近の対処では、そう簡単には抜けなくなり
汚水管系統を調べると途中のインバート枡が満タンで
完全にオーバーフロー状態。
末端を調べると詰りはなく途中が原因らしい。
汚水配管の地盤付近はコンクリートでは無く通常の庭先地盤なので
敷地の掘り起こしは可能。
ただ、樹木がたくさん植えて有りこの環境が後では
大きな影響となって詰まりの原因となっていました。
掘り起こして汚水管の詰り気味の音がする最端部を
開口して見ると・・詰っています。
配管の内部が詰まっていれば配管の外側を叩いてみれば
音と感触で空隙度合いが解ります。
詰まっているような感触の場所を配管の上部だけ切断して
中を見ると・・下図のように!
黒い網の目でフィルターのように、びっしり樹木の
根らしき物が詰まっていました。
色は真っ黒ですが良く見ればやっぱり樹木の根。
思い切り大きく切断、開口してみると詰り範囲は、かなり広い。
やはり周辺に植えてある樹木の根が汚水管に流れる養分に狙いをつけ
配管継ぎ手の僅かな隙間から細い根の一本が入れば長い年月をかけ増殖。
配管の中はついにフィルター状態が実現。
有る程度の長さで切り取り、詰りは除去してから
配管の一部を入れ替えする為に、やりとりソケット継手を
使用した補修で解決しました。
継ぎ手は、伸縮継ぎ手のMSジョィントを使用。
これもゴムシールの納まりなので僅かな隙間から再び
根が入る恐れはありますので念入りにするなら防食テープを巻くとか
モルタル巻にするなど、さらに保護する事も可能。
この場所は、これで解決となりましたが庭木の影響は
他の現場でも度々、同じ原因となり関わる事は多く、
今後も排水の詰り原因としては続くと思います。