前ページからの続きです。
大工工事の中ではメインと言われる現場で建て方となります。
まずは土台敷きに着手。
土台の素材は米ツガの防腐処理材。
通称・・スケヤー?と呼ばれたかと思います。
この時は、安全なので御客様に関わって貰う事も可能な所。
小さな普請でも我が家の関わりは楽しい事で
とても満足げな様子だったのが印象的でした。
規模の大小は問わず・・建て方など棟上げ(建込・建方)工程は
一種の御祭行事でも有り身内、親せき、近隣の人などが寄り集まり、
それぞれが関わり、手助けや参加を昔は楽しんでいました。
建物は極小の店舗系なので表はパラペットのように壁面が
極端に立ち上がりの仕様。
下部はメインの開口部や窓でオープン気味なので構造的には、
やや不安定気味。
上部の構造は中心を方杖で拝み式の簡易トラス風で
上部の壁面で横ブレ防止の耐震対策を期待しました。
合掌組のトラス構造なら下弦材は引っ張り応力の対応なので
上弦材よりも細くて良いのですが胴差し目的で胴付面の増加で
横揺れ防止の目的も有り、そこそこの背の高さ材で組み、
この状態でも梁行き方向の横揺れはほとんど防止できます。
しかし下部の開口部が大きいので完璧では無い構造。
僅かな袖壁に面材を張りパネル仕様にして少しでも
耐震策にしたい納まり例です。
屋根が板金仕上げで軽いので構造全体は、この程度の組み方で
問題は無いはずです。
次に続く。