床板が傷んでいなくともイメージチェンジの床張り替え例です。
畳を撤去してフロアーパネル仕上げの場合
既存の畳下地は、ほとんどが高さにはバラツキが有り
転ばし根太を直止めするのは表面が不陸となり
仕上げに大きな影響を及ぼす場合が有ります。
偶然、うまく行くことは少なく大半が高さ調整が必要となります。
床全体の傾斜誤差が水平ではないのは別問題。
水平に関しては多くの家は沈下などで多少の誤差は有ります。
完璧な水平が必要な目的以外には、ほとんど問題とはなりません。
必要なのはフロアーパネル材を張る下地の直線性で
根太の近辺30~180㎝範囲での根太高さの誤差調整です。
根太の隣り近辺では30㎝範囲での間で誤差か約3㎜前後以上有れば
張る時に本実の噛み合わせに支障が有り床面の平滑さが困難となり
無理やり張り終えても低い所は浮き上がり後で接着不良となり
仕上り後の床板を歩くとギシギシ床鳴りが発生します。
極端な床の凸凹は家具などの置物によれば安定せずガタガタと
不安定となります。
したがって転ばし根太の取付時に高過ぎる所は転ばし根太の
裏を削り落として下げて低過ぎる所はパッキンなどで浮かせて
ビス止めするなど、近辺の高さの誤差は約2㎜以内が理想です。
その程度の凸凹高さの調整を約180㎝間隔で周辺は均すのが理想。
約180cm程度を意識するのは床材の定尺寸法ほどでもあり
家具の据え付け時にも家具の大きさに匹敵するガタツキ範囲です。
極端に言えば運動場の全体や部屋全体が水平で直線の平滑が有るに
越した事はありませんが現実は必ずしも、そうはなりにくく
身近な範囲で30~180㎝付近の凸凹は常に意識して均す程度です。
要するに鏡面のように平滑な下地にする必要は無くガタン、カックンと
床の素材がシーソーになるような起伏は修正する妥協した手加減です。
転ばし根太材は米松一等材の約58㎜×27㎜の断面材を
平置き使用するのが有利になる場合が多いです。
畳厚さ58㎜前後の物を撤去して12㎜の床板を張る場合は
シキイや畳寄せ材から飛び出さず、高さが納まる下地材として
有力な厚さの下地材で選択する事が多いと思います。
天場になる面はプレナー加工して、捻じれの無い通りの良い面を
上に向けるのが常套手段です。
下場はパッキン調整で浮き沈みの為に荒木のままで有ったり、
節の飛び出しや曲がり癖がある不陸のままでも良い事になります。
下地材は安くても心材や癖が含まれる捻じれやすい物はなるべく
使用しないように注意が必要です。(俗称:アテ?)
後で床鳴りの原因になれば、全面張替え手直しにも、なり得ますので
使わないのが賢明です。
床張りの途中では常に傷つけないように養生対策は必須です。
経験者の中でも、この養生に対する意識の違いが多く、
養生さえしていれば最初から防げていた汚れやキズが
完成後の引渡し時点では全体の価値観を大きく損なう場合が有ります。
最初からその辺りの対処には注文を付けていれば応える場合と、
言われなければ疎かになり
結果的に問題が起きてから責任問題が曖昧になります。
良く有る言い訳とすれば・・
「それなら、そうと最初から注文付けてくれていたら簡単にできたのに!」
・・と開き直たり
(そんな事、いちいち言わなくても分かるだろッ!)・・と、なる事が多いのです。
この辺りが「お互い様!」や、責任を触れたがらないタブーの領域で
過去から今でも続く多くの事業所や現場での現在と今後も続きそうな実態です。
これら既存の経験者が触れられたくないタブーの領域は後発者の狙い所です。