家具の移動をする場合に専用キャスターを使用しない例です。
まずは簡単な方法としては滑りやすく破れにくく滑りやすいシートなどを
入れ込み引っ張るのが軽い家具類なら可能です。
使わなくなったバスタオルなどを家具の下に入れ込み
引っ張りで軽い物なら動きます。
やや重いが中身が入っていない家具なら滑りやすいポリ合板や
デコラ樹脂板などを家具の下に差込み、床は養生紙やベニヤ板などを
置き、その上を、ずらせば動きます。
最初の浮かし方が大切でキャスター式移動セットについている
持ち上げ用具が簡単ですが壁との隙間次第では家具の頭を押せば斜めに傾き
下の一部が少し浮きますので、そこへクサビや新聞紙を折りたたんだり、
厚紙など薄い物を差し込み徐々に隙間を拡大し滑り板を差し込みます。
やはり大バールなどを差込みテコ使いで浮かすのが楽で早いです。
この現場では壁面のクロス張替えの為に移動しましたが
掃除の為や配置換えの時なども可能。
今度は別な現場例ですが食器が入ったままの重い食器棚です。
かなり重量が有りますので最初の浮かしが大バールでは重過ぎて困難なので
油圧ジャッキを工夫して自作した用具で持ち上げます。
浮かす為の差し込む四㎜ほどの隙間が空けばなんとかなります。
家具の底には最初から養生ベニヤを四隅に打ち付けたまま
据付の場合が多く入り代が、すでに有る事が有ります。
そんな時は容易に持ち上げの切っ掛け隙間で利用出来ます。
アップする時に負荷が掛かると金物が家具の側面に強く当り
傷つくので用具との間はベニヤ板などを挟み養生します。
浮けば床が傷つかないように養生ベニヤを敷きこみ鉄管をコロにして
三本ほど入れ込みます。
動かしたい方向の角度にコロパイプを向けておけば
移動方向が決まります。
下図の場合は真正面に動かす設定です。
簡単に移動できます。
裏側はやはり長年に渡り掃除できない場所だったので
汚れは、かなり溜まります。
単に掃除をする為の手段としても重い家具は移動できます。
この現場もクロス張り替えの為だったので
終えるまでは家具の下には地震が来ると動かないように
クサビやカイ木で固定します。
簡単な移動専用キャスターは外れやすく危険ですが
コロパイプは当たり面積が長いので外れにくいく安全。
クロス張りを終えたら据付戻しをします。
逆手順ですんなりと元の位置へ移動します。
下図はコロパイプを外しジャッキを下げたら
家具が床に落ち着く直前です。
下の端にスチールアングル材のL型部分で引掛けているのが解ります。
この時に、うっかり家具の下に手を入れて持ち上げたり支えたり、
しようとしない事です。
一人の力で支えられる重さではなく手を挟んで抜けなくなり
指は千切れたり潰れる大怪我となります。
経験のない人が加勢に加わると衝動的に手を隙間に入れて
補助しようとします。
とても危険な場面が有りますので最初から申し伝えていないと
瞬間的に事故は起こります。
自作のジャッキアップの参考姿です。
最初の切っ掛けで僅かな隙間にエッジが入るほどの厚みの素材で
不要なスチール部材を流用しています。
2㎜程度の厚みなので300㎏程度の家具なら
リフトアップしても曲がりません。
一部、木材の端材を使用。
余分な所は斜めに落としています。
ジャッキは普通の油圧タイプですがパンタグラフタイプは
大き過ぎて不向きです。
代わりの物としては鋼製束を使用しても可能なはずです。
油圧ジャッキには叶わないとは思いますが何れ
機会があれば試してみたいです。
こんなダサイ手作りではなく爪付きの油圧ジャッキが市販されています。
かなり高額ですし爪が分厚く狭い隙間には最初が入りません。
何トン?までの必要なければ間に合わせで十分てす。
今度は別な現場例ですが、
床がフワフワで陥没しそうな為に床を重ね張りする為に移動です。
既存の床は重ね張りすると見えなくなるので傷がついても良いので
養生はしません。
これも食器類が入ったままで、かなりの重量がある
食器棚です。
御客様は中身を取り出さなくても工事ができるのは、
とても喜ばれます。
家具への当て木をする替りにスチールアングルの不要材を使用し
それを鉄管コロで受けると建具の下枠部分が古く弱くても
壊れずに移動できます。
浮かしの要領は定番の大バールを差込みテコ使いで浮かせます。
簡単にコロパイプの入れた向きに移動できます。
手順はとても重要です。
やはり奥行きの幅が狭いので前後のコロが外れないように
動くたびに入れ替えしながらクサビやカイ木で
一時固定しながら進めます。
とても簡単に動きます。
コロパイプは長さ450~60㎝の物が、向こうと、こちら側に
計六本必要です。
前後の移動は家具の側面の下に入れ込みます。
横方向の移動なら前後の下枠にパイプを入れます。
移動する方向でパイプの入れる場所や家具を受ける
パイプの位置は変わります。
キャスター四個を使用する時とは要領が異なります。
今度は、またも現場は変わり
ピックアップピアノを移動する例です。
専用の鉄製ローラーが付いていますが既存の床に直置きして
ずらすと床が傷ついたり陥没します。
12㎜の合板を下敷きにするのでピアノの片方を手で持ち上げて
浮かし合板を差し込んだり
定番の大バールをテコ使いして浮かし
鉄製ローラーの下に合板を入れ込みます。
ピアノは移動する前から調律が狂いますよ・・と
御客様に承諾をえる必要があります。
約300㎏前後は有ります。
通常は下に鉄のローラーが付いており
動き止めの置き皿に乗っています。
それを外せば、ある程度の距離や方向性や
床の強度条件なら意外と簡単に動きます。
4点だけのの集中荷重になりますので移動先の床板が弱いと
傷ついたり場合によったら陥没します。
上の画像は動かした後ですが、すでに掃除した後なので綺麗ですが
最初は当然、ホコリだらけでした。
今度は、もっと大きな外部のモノでスチール物置を
移動する事例を次のページでアップします。