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スチール物置の移動例02

今度は別な現場で少し大掛かりなスチール物置を移動する事例です。

 

もともと小さな駐車場が有った所に車が無かったので

スチール物置を設置したらしいです。

 

来客時に路上駐車が出来にくくなった近辺の道路事情なので

車が入れるように、したいとの事です。

(物置移設)?.JPG

今度は長い距離を移動しますし、向きも変えて左奥に据え付けます。

 

しかし下水のインバート桝が有るので排水が詰まった時の

メンテナンスが必要なので物置の床を切り抜いて

点検口を付けたり少し大掛かりな移動となります。

 

軽四が入る程度の面積なので広さは限界が有ります。

 

物置の向きを変えるのは物置の横幅が敷地のサイズより

狭いからと言って簡単に入る訳ではありません。

 

解体して組み直すなら可能ですが・・

組み立てたまま移動し回転させて方向転換は

対角線の伸び代サイズが有ります。

 

現場の敷地内で回転通過できるか?は最初から斜めの実寸を測るか?

 

物が入っている場合は測れないので三角法の定理で計算し求めます。

 

そして敷地の実寸と比較検討しなければ成立しません。

 

この辺りが図面には描けても・・施工が出来ない事例です。

 

※余談ですが・・

 

これと似た事が浴槽や大型冷蔵庫や家具がローカーから曲がりの入り口から

室内に入らない例と同じ。

 

横幅はローカの内間や入り口の内間で入るはずなのに・・

立体物は斜めの伸び代があり・・入らない!

 

ローカのコーナーが通過できない!・・など、

とても、面白い現象が有ります。

※本題に戻ります。

 

足場板をべた敷きして鉄管パイプをコロにして移動します。

(物置移設)?引っ張り出し.JPG

この現場では敷地の実寸と物置の対角線伸び代サイズでは

ギリギリ回転可能かと思いましたが残念ながら屋根の僅かな

出巾が建物の外壁や窓のサッシ枠の出っ張りと衝突しますので

一旦、道路側に引っ張り出し向きを回転させてから、

押し戻す事にしました。

(物置移設)?回転後移動戻し.JPG

上の画像は↑道路付近まで引っ張り出し回転させた後で

今から敷地内に押し戻す途中です。

 

向きを変えるのは下にバタ板を敷き込み真ん中を高くして

中央を芯にして端を浮き気味にすれば

手で押したり引いたり、すれば簡単に回転出来ます。

 

移動する先には使用していたブロックを再使用して水平に据付ます。

 

このレベルの出し方はブロック個々のレベルと

数個全体のレベルを合わす必要があります。

 

色々な場面で、とても役に立つノウハウの応用です。

(物置移設)?据付前の基礎ブロック据付.JPG

基礎が終われば慎重に移動させます。

 

据え付けたブロックが物置と衝突して動いて外れると困るので

置き方は慎重に作業します。

(物置移設)?据え付け後.JPG

建物の外壁や窓の枠に当たり破損させる恐れが有るので

4~12㎜合板で養生しておきます。

(物置移設)?据え付け途中のキズ防止の養生ベニヤ.JPG

これらの保護対策を疎かにすると別な問題が発生しますので、

傷防止の養生は、とても重要です。

(物置移設)?据え付け途中のキズ防止の養生ベニヤ?.JPG

上の画像では↑納まりがギリギリいっぱいです。

 

無事に据付は完了したので下水マンホールの点検口の加工作業。

 

床はスチールなので切断トイシでカットしますが位置決めは重要です。

 

大き過ぎず、小さ過ぎず・・切断した物は蓋に再利用するので

痛め過ぎないように注意します。

(物置移設)?床の点検口切断前.JPG

慎重に切断します。

もちろん目を守る為の保護メガネや防塵マスクの着用は必須。

(物置移設)?床の点検口切断途中.JPG

表面の鉄板だけ切断しても根太フレームが残っているので

スーパーソーで切断。

 

最近ならセパーソーなど電動工具が普及してきたので容易になりました。

(物置移設)?床の点検口切れ残り処置.JPG

上手く切り抜けが出来ました。

位置も大きさもベストです。

(物置移設)?床の点検口切れ残り処置後.JPG

切断跡はバリが有りケガし易いので面取り加工して安全策をします。

 

これは別な切断工具を使っても切り口は危険なので必要です。

 

ヤスリ掛けでも良いですが手間が掛かりますので、

ここは電動工具が早くて楽です。

(物置移設)?床の点検口切断部分の面取り処置.JPG

切断穴の周辺や蓋の鉄板にはビス止め用のバカ穴を開けます。

(物置移設)?床の点検口ビス止め穴あけ.JPG

穴あけや面取り加工した切り口には、できるだけ防錆び対策の

塗装をしておきます。

(物置移設)?床の点検口ビス止め穴あけ.JPG

縁の補強は木製で簡単にビス止めして下側に

ブロックやレンガなどで枠を受けます。

(物置移設)?床の点検口継ぎ手下地のビス止め.JPG

枠のビス止めが完了すれば根太材受けのレンガなどが

簡単に動き外れないようにコーキング接着します。

(物置移設)?床の点検口継ぎ手下地のビス止め.JPG

ビス止めはステンレスが良いですが頭は引っ掛かりにくい鍋頭を使用。

(物置移設)?床の点検口のビス止め.JPG

切断の切り口は粗くて隙間が見苦しいので点検口の目印としても

養生テープを貼りました。

 

物を置く時には下にダンボールなど敷物をしますし物を置けば、

ほとんど見えません。

(物置移設)?床の点検口の虫止めテーピング.JPG

以上でスチール物置を移動、方向転換とスチール床の

切り抜き点検口取付事例を終えます。

 

やはり地味でアナログ作業ですが不思議なもので、

なぜか?達成感も有り、変な魅力が有ります。

 

おそらく、こんな事は面倒だし、誰しもやりたがらない

ニッチ(隙間・特異)業務だからかも知れません。