今では、ほとんど見かけなくなった古い板塀の修理です。
土台が雨曝しなので腐食してしまい壊れているので入替です。
上部は、そのままでアンカーボルトも有るので取替には
手順など色々な工夫が必要です。
既存部分を浮かしたり、一時的に外して戻したり面倒ですが
組み方がシンプルなので可能です。
板塀の防腐剤はクレオソートやコールタールを塗るのが
昔は当たり前でしたが近年では
環境問題になるので、ほとんど使用しません。
修理の後は歪んでいた板塀が真っ直ぐに回復しました。
昔ながらの焼き板仕上げの外壁には黒塀が良く似合います。
今度は、門の扉も板塀仕様でしたが、これは痛みが激しいので
柱や扉は作り替えです。
見た目では解りにくいですが強度が無くビスで止める事もできず
触ればポロッと壊れる状態です。
別場所に有った木戸も、同じく↓取替となりました。
ヒノキや杉板で骨組も下見板も現状合わせで再製造します。
昔風の元の姿が、お気に入りだそうです。
アルミ製の最新型には、まったく興味がない高齢者の御客様です。
やはりアナログ好きの方は、まだまだ、たくさんの方が居られます。
柱や頭繋ぎは新規に取り換えて色合わせは防腐剤程度で済まし
柱の根は元通りコンクリートで埋込の自立型にしないと倒れます。
埋込なので根腐れなどで長持ちはしませんが・・しかた無し。
根元だけでもアルミ角材を埋込、木柱を差し込むのも可能ですが・・
そこまでするなら柱だけでもアルミのテラス用柱が良いですが、
これも御好みではなく却下です。
とにかく御客様が天然素材好みなので御希望に応じます。
作り変えの骨組は簡単でも建具の納まりなのでホソ仕口となります。
加工手順の要点としてはホソ穴あけを先にして、ホソ付けは後の方が
ホソ穴あけを失敗して大きくなった時はホソを大きくすれば
ミスを挽回、なんのムダもなく相殺する事が可能です。
この程度のホソ穴あけは小型の角のみスタンドで可能です。
ホソ付けは数が少なければ手ノコでも十分です。
建具や柱、土台など骨組材はヒノキの上小節材を使用しました。
やはり天然素材の香りは良く加工していれば、奇麗で
とても癒される事が有ります。
両開きの建具部分は完成です。
とてもアナログ仕上げで復元できて御客様は
気に入ってくれた様子です。
この後は色付けですが・・
しばらくは塗りたくないような気がしますが
そうはいかず、塗りましたが・・その画像が行方不明で
・・ここまでです。
・・その画像も不明です。
最後が中途半端でしたが、ご参考までにと言う事で悪しからず。