古く倒壊の危険が有ったブロック塀の解体は完了し
積み替の為に基礎の簡易補強となります。
基礎と言っても一段目は撤去すると樹木の根も絡み
コストが、かなりアップします。
見積りの違いを提示後に御客様は簡易仕様を承知の上で
コストが低い方を選択されました。
埋め込まれている一段目は温存し、コンクリートを抱き合わせ
既存のブロックを基礎代わりに補強する案です。
一段目がグラツキの部分は外し固定されている部分はそのまま使用。
積み替えする化粧ブロックのサイズは2㎝ほど厚みが増えるので
基礎はモルタルで付け足します。
付け足し側はコンクリートの食い付きを良くし一体化する為に、
わざと斜めにハツリます。
型枠は足場板を利用して邪魔になる樹木が有っても
ギリギリ納まります。
コンクリート打設ですが入り代が狭いので粗骨材は細めで
モルタル風の配合。
もちろん少量なのでカートで手練りですが、やはりアナログ技法は、
このような時に汎用性が高く、必要性を感じます。
セメント・砂・砂利・水、この四種だけの素朴な素材ですが
既存ブロックとの追従、順応性が高いですね。
門柱の付近も納まりを検討し必要な位置で基礎の抱合せ
付け足し改造をします。
既存との付着性を高める為に角はハツリ取り一体感を期待します。
付着したゴミや埃は掃除機で吸い取りモルタル接着を
良くする配慮が必要。
この辺りは型枠の厚みは12㎜の合板で十分です。
出来るだけ耐水合板が木材特有のアクが出やすいのを
軽減できるので望ましいですが土に埋まり見えにくい所は
端材、廃材などを利用し使い捨てします。
大切なのは縦筋の位置決めです。
新たな化粧ブロックの積方、割付合わせなどを
決定していなくては定位置が決まりません。
時間が当日の終わりかけでも仮にモルタル埋めして翌日に
持ち越す場合が有利な時は進めます。
型枠を組む前から門扉のサイズや遊び代なども考慮して
簡単でも平面図が必要。
縦筋の新しい物は40㎝以上の長さが出ていれば継ぎ足し可能です。
既存の古い鉄筋は適性な位置からズレていても残しておき、
埋込補強の為に利用します。
短い縦筋は既存の古いブロックやコンクリートベースなどに
打ち込んだ差し鉄筋です。
基礎のコンクリート打設が深い所の縦筋は、なるべく
天場まで必要な長さで埋込。
邪魔になる樹木も型枠の逃げ防止の
突っ張りになるので有れば有ったほうが助かります。
足場板を利用した型枠は簡単な取り付け方なので
直線ラインの出入り調整には打込んだ杭に
パッキンを挟み出入りの微調整をします。
少し早過ぎますが2~3日養生期間を置き解体しました。
打込んだ杭の抜き方例です。
大バールのテコ使いで楽に抜けます。↓
型枠を撤去し埋め戻し前の状態です。
直線ラインも天場も問題なしです。
この時に天場均し用のレベラーの特殊材を使用すると
見た目は綺麗ですが食い付き強度は無く
ブロック積みの接地面には、このような普通のセメント配合
モルタルの天場均しが無難です。
アコーディオン門扉や正面門扉は再利用する為に
取付き付近の支柱金具はそのまま使用。
キャスターの逃げ代が必要なので当たりそうな所は
厚みを控えています。
以上で化粧ブロックの積み替え基礎の改良を終えて次は積み方へ進みます。