トイレの洗浄レバーが戻りにくいとの困り事で対処です。
単なる調整か?取替修理で容易な事かと思っていましたが
侮れない事例になりました。
貴重な失敗の素が含まれています。
参考になれば幸いです。
試しに使用してみると通常の腰掛便器の洗浄レバーが
使用時に確かに戻りにくいです。
しかし軽く手で戻すと正常に戻ります。
まずはロータンクの蓋を開ける前に止水栓のバルブを閉めます。
中を見ると洗浄レバーのシャフトを固定するネジ切り部分が
欠損しているように見えます。
見た目に即、これが原因と判断し調整では不能で取替を決定。
※この時点で、これだけの原因として思い込みだった
判断の誤まりに後で気付きます。
ついでに内部のフロートゴムの消耗度合いや
サイホン管に異常がないか?なども確認。
ロータンクの底に異物が残されていないか?
別なトラブルになる原因もチェックします。
肝心なボールタップの止水機能も調べます。
浮き玉の上げ下げで止水バルブの底付き現象も無く
閉まり代も有り大丈夫です。
他の部分は問題ない事を確認した後に
新たな洗浄レバーに取替しました。↓
ここで少しのミスが有りました。
赤い部品を装着するのを忘れました。
大きな問題にはなりませんが、
こんな事でも疎かには出来ません。↓
洗浄レバーの調整にはクサリの長さやモツレなどで
動作不良となりますので慎重に設定し取付は完了。
自信満々で水を入れて動作テストをすると・・
僅かに洗浄レバーが戻りにくくなり
最初と変わらないのを確認。
慌てて中を確認すると浮き玉と
シャフトの曲がり付近が干渉しています。↓
冷静に判断すれば最初からボールタップの角度、固定不良で
洗浄レバーと浮き玉の接触が
戻りを妨げていたのが大きな原因でした。
もちろん最初の見立てで金物が一部欠損していたのも
取替する時期ではありましたが
そのままで浮き玉の取付角度の修正だけでも
解決していた可能性は有りました。
このボールタップ取付角度の動きは
基本ノウハウの定番で止水栓からの接続時に動きやすく、
ロータンク内部で、このように洗浄レバーシャフトや
ロータンク内壁やサイホン管と接触しトラブルになるのは
想定済みでリスク回避策には当たり前の現象でした。
やはり何度も経験が有っても基本対処に抜かりが生じる
こんな事はマネないでほしい典型的な反面業者例でした。
なんでもない事の対処でも随所に
落とし穴や判断ミス、思い過ごしが絡みます。
そんなヘマをするのは多くは居ないぞ!
次のページもお楽しみに。