単独浄化槽から公共下水への切り替え工事です。
認可業者さんへの外注で丸投げではなく
今回は共同で工事に参加の絡みとなります。
最初の現場調査をして見積り交渉して受注が確定すれば
外注となります。
下水工事に関しては勉強の為に支援、補助の役割で
配管施工にも絡みます。
まずは現場調査からスタートですが見積りが決まっても
決まらなくても丁寧に調査をします。
後から再調査の二重手間にならないように決まるつもりで、
詳細に調査をする事が多いです。
かなり狭い通路に雨水と雑排水を分けて配管を埋設します。
狭いので手掘りしかできません。
途中のレンガタイルが邪魔ですが、むやみに斫ると
補修の色柄合わせは困難なので
出来るだけ温存したいですがトンネル掘りは無理の長さ。
活かし取りには解体の仕方で工夫が必要となります。
まずは既存の会所桝を調べます。
最終の位置に有るのは現在、雑排水と雨水兼用の溜枡ですが、
いきなり穴あき発見。
これは↑上から見ると解りにくかったですが
カメラを下げると、よく解ります。
雑排水と兼用の会所桝なので、やや汚水系統です。
お決まりの穴あきで地盤に垂れ流し状態ですが
私に依頼が有る前に他の業者で最近水廻りをリフォームしたとの事。
普通の会所桝で、このように放置なら他も怪しいと思い
浄化槽の放流桝を調べると・・
やはり上からは解りにくい深さですが、
かなりの大穴があいています。
つい最近までリフームで本手の設備工事屋さんが
出入りしていたらしいのに・・
どうしてモルタルでも詰めてあげなかったのでしょうか。？
これは↑浄化された排水とはいえトイレ浄化槽の
汚水系統ですから地盤への垂れ流しはダメです。
毎日、連続で流される生活用水で雑菌が含まれています。
雨水だけなら雑菌は少ないし雨降り時だけで
毎日とは違いますので、まだマシとは思いますが・・
既存の配管位置と距離や数値は調べて見積りデーターにします。
中間の会所桝も実状を調べます。
この会所桝にはリフォーム後の台所、流しの
排水が流れているらしい所。
会所桝は、お決まりのモルタルが欠けて↑穴あき状態です。
中サイズの釘抜きバールがスッポリ入ります。
最近リフォームしたらしいのに・・
なぜ、この穴あき補修をして上げないのでしょうか？
今回の下水切り替え工事も、そのリフォーム業者に
依頼するのが普通ですが・・
こんな結果を見ると御客様も不安な事や
色々な問題が有ったのか？・・と、勝手に想像出来ます。
こんどは奥の雨樋の排水コースを調べます。
雑排水が合流していれば、この地域では雨水とは分離する必要が有ります。
この上下の画像は雨トイだけの排水管でした。
この位置から、もっと奥に台所、流し台の正面窓が有り、
もしかして繋がっているかも？
・・と、詳しく調べましたが別系統でした。
台所は最近リフォームした時に内部で切り替えた様子。
その前に有った古い流しの排水は
雨樋と兼用の排水だったと推測できる間取りでした。
洗面や洗濯場の排水コースと位置や納まりも調べます。
給水、給湯、ガス管などの埋設物が干渉するか？
否か？は大切な埋設物の条件調べです。
この位置は上下の画像とも洗面や洗濯と
台所の流し排水が合流されています。
実際に流してみて会所桝に流れるのを確認しました。
この位置は↓浴槽の排水位置で必要なはずと
自信満々でしたが・・思惑外れとなります。
後から気づくことになりますが
貴重な事実上の失敗の素になります。
この調査時点では、そんな判断ミスには気づきませんでした。
外注さんに丸投げなら、そんな事は気づきもしないし、
相手任せで無関係ですが自分も施工に絡む事で
重要な事に遭遇し貴重な体験ができて勉強となります。
車庫の土間コンクリートと単独浄化槽の蓋二ヶ所付近です。
青色が雨トイの排水系統。
赤色がトイレの汚水。茶色が雑排水系統です。
既存の配管径路と新規の下水切り替え径路を推測して
見積りのデーターとします。
それによって土間の切断必要長さや
ハツリ解体の歩掛りや廃棄物の容積や
土間コンクリート補修の面積、
生コンの必要容積などを積算します。
予測するのが面倒なように思えますがイメージを
より繊細に想い描けば物理的な形状やサイズが
浮かび上がります。
それによって積算がしやすくなります。
さらには見えない埋設物の予感や作業工程など
工夫のヒントが浮かぶ場合が有ります。
予測・連想ゲームのつもりで挑めば、意外と簡単に面白く感じ
推測から現実的なイメージがしやすくなる事が多くなります。
レンガタイルは、黄色ライン付近で他を傷つけないように
切断し、なるべく活かし取りが可能か？試してみます。
見積り後には御陰様で受注契約をさせて頂き
しかるべき申請と承認を待ち決定後に
実施の段階となりましたので
本番の次に続きます。
