古い木造二階建ての一階、屋根軒トイのゴミ詰まり除去です。
瓦はモニエル瓦で年数は、かなり経過しています。
トイの中には鳥が運んで来たのか?風に吹き飛ばされた
枯草や落ち葉などの堆積ゴミです。
軒トイの全体から集水器の付近まで、かなり溜まっています。
これでは雨水は流れません。
もっとも大きな原因は古くなったモニエル瓦の
表面塗膜が劣化して剥がれています。
早い時期に塗装しておけば、こんなにもならなかったと思います。
瓦の表面がここまで劣化して剥離すれば
下手に塗装すると元から剥がれます。
劣化塗膜をケレンして剥がしシーラー下地補強液を浸透させて
下地を強化する必要が有ります。
販売当時は長持ちや強いとの評判で流行のモニエル瓦でしたが
経年劣化での本当の品質結果は、このように実年数で明らかになります。
モニエル瓦も色々な種類が有り表面塗装や素材も強いモノから
最初の頃では見た目は同じでも素材や製造工程や塗装グレードが
劣るものも有ります。
本当に優秀なモニエル瓦は古くなっても塗装しにくい特徴があり
こんなに剥がれるのはグレードの違う類似形状の普及瓦かも知れません。
屋根全体がすべて悪くなっている訳ではなく、
特に水下の湿気が集中する軒先が傷みます。
塗装するなら下地処理が必要で2~3倍の手間や材工コストが必要となります。
そこまで割高の塗装をするなら瓦の葺き替えなども検討するのが考え処です。
軒先のトイをゴミ掃除するのは、かなり危険を含みます。
安全第一で慎重に作業し、これで水捌けの悪いトイはスッキリしました。
これで雨水がオーバーフローして下に零れ落ちる事は無くなりました。
除去した堆積ゴミはバケツに入れて御客様に内容や量を確認して頂きます。
この作業はトイ工事の中に含まれるか否か?
業種区分が解りにくい雑務の部類ですが、重要な作業です。
地上からの遠隔操作で吸塵など、もっと簡単で安全な
作業方法を今後は考案、実施する必要が有ります。
一応、今回は、これで完了ですが瓦の劣化対策が今後の課題です。
このままですと何年かすると同じように
剥がれた塗膜片が再びトイに溜まる事でしょう。