いつもチェックして頂いている方々、有難うございます。
ウーマンズ多能工の実践ノウハウ簡単経過の巻では最終報告です‼。
まったくの未経験者が専門業務の各パーツとなる部分の
課題に挑まれたら、どうなるのか?
その動向を細かく観察し何を優先にするか?など
今後の目的に活かしたいと思います。
壁紙や天井表面仕上げなどでクロス貼りは出番の多い施工分野です。
今回は(トイレの壁面貼りに挑んで貰いました。)その参考事例です。
まずはクロス材料の必要サイズや数量など事前の確認や準備が必要ですが
柄合わせや納まり次第で様々な条件が絡んできますが、それは別の機会に掲げます。
初期段階の①パテ下地処理や②糊ネタ作りや③納まり決断と
④裁断が有りますが別な機会に詳しく表します。
いきなり⑤張り方の場面に関わります。
施工枚数が少なく早く、たくさん塗る必要が無い場合は機械では無く
ローラーで手塗りします。
もちろんクロス生地の天地を確認して各、枚数ごとに印を付け
天と地の向きは統一します。
その理由や糊の固さや塗り厚さや水分による延び代の時間待ちなど
色々なノウハウが有ります。
糊付け後の水分蒸発を防ぐ折りかたも重要で↓下図はマズイ例です。
糊付けした部分が露出し過ぎなので↑ゴミが付着したり
水分が無くなったりしやすい失敗例です。
折り方は色々あろうかと思いますが↓下図のように上と下の
両端を突き付けて塞ぎます。
糊付け面の水分が蒸発し接着不良にさせない為です。
糊付けは貼れる能力と見込時間に応じて枚数を予測した
数を糊付けし水分で延びきるまで待ちます。
糊付け枚数が多過ぎるとドライアウトとなり糊が乾燥し
折り畳み部分が離れなくなったり
壁面下地とは水分不足で接着不良になり失敗となります。
この辺りは徹底的に、あらゆる想定結果と、その原因や
具体的な対策を実践を通して疑似体験など体感での経験が必要。
貼る前には働き寸法による割付合わせでの位置決め、
水平、垂直など目標ラインが必要です。
ここでは見切縁や化粧枠など目標となる部分から測り
定規や水糸、チョークラインなど
直線性の目標表示を色々な方法で下地壁面に記します。
下地には後からクロス表面に浮き出たり浸み出したりしない方法で
直接表示し仕上げたクロス表面に表示は養生テープなどで
仮貼りした物に表示など様々。
いよいよ貼り方ですが、コツや要領は色々なノウハウが有りますが
別の機会に掲げます。
大きな部分は先に済ませたので↓窓付近の切込みが必要な面を掲げます。
この面は上の廻り縁は後付けにします。廻り縁の先付けと
後付けで手順前後を試していますので、やりやすい条件です。
しかしコーチングが付いていても初心者には、
似たような場面でも初回はもちろん4~5回目までは
とても難しい展開となります。
要領がなかなか得られず手が決まらないのです。
ヘタするとねと言うか最初は当然、窓の切込み付近では
残すべき部分が千切れたり破れやすいです。
持ち方など重要ですが色々な細かい所は別の機会に掲げます。
ハケ均しする場合は出っ張りの有る枠の飛出しや
入り隅部分などはカッターナイフで先に
切込みをしてからハケ均しや押え込みをしないと
クロスが破れたり折れ曲がったりします。
初心者にはカッターナイフの取り扱いも基本ノウハウとして
知識、技能の最小単位の単体ピースの習得が事前に必要です。
替刃の取替時期や手順。
そして、もっと初歩的な切れ止んだ刃の折り方など。
カッターナイフのサイズにも大・中・小と有りますが、
この場面では中サイズを試しました。
刃の折り方が曖昧なら裏か?表か?折る面と当てる角度によって
変な折れ方で切れ味が変わります。
もっと初歩的なミスとしては替刃を二枚重ねで入れてしまい
気付かず使用する事例も現実に有ります。
ハケ均しの要領には優先位置や順番、そして方向性も有ります。
最初に貼ったクロスに次のクロスが重なる部分は
糊が仕上げ面に付着しないように
上に重なるクロスの裏面にジョイントテープを貼り養生します。
ジョイントの重ね切りや入り隅などの折れ曲がりで重なる部分は裏側に
塗った糊が余計な所に付かないように糊ヨゴレ防止のテープを
貼っているので切断した後は裏面に残っている養生テープの残骸を
忘れずに取り去ります。
これを忘れると後で接着不良となります。
初心者には良く有るパターンです。
今回の事例は天井の廻り縁を後付けと先行付けの
2パターンを体験しました。
したがってクロスを半分ほど先行貼りした後に
廻り縁を後付けし残りの部分は先行付けする2例を試し、
その違いを体験して貰いました。
窓枠の化粧枠付近も仕上げ切りしてから次は廻り縁を
全周取り付けてから再びクロス貼りに戻ります。
この辺りが多能工・職なら典型的な工程となります。
やはり先付けの廻り縁が有ればクロス貼りは、とても神経を使います。
しかし通常は、それが当たり前です。
後付けは稀というかめめ普通は、そんな変則工程は無いです。
いよいよ大きなサイズも最後となりますが、
もしこの時点で中断し繰り越しになるなら
下図のように↓ジョイント切りする部分は浮かせておく必要が有ります。
貼り押えてしまえば時間が経つとジョイント切断が上手く行きません。
途中で中断して時間が経過したり翌日や何日も後に持ち越して
付けた糊が乾燥してしまう場合は↑上のようにジョイント部分は
めくり浮かしておきます。
その後、何時でも続行する場合には次のクロスを貼る物に
糊付けする前に、前もって、めくって浮かした部分の裏側に
糊をローラーやハケなどで塗ります。
そして水分を吸収し生地が伸びた3~6分後頃に
浮いた部分を下地に張付けます。
そうする事によって前回、中断した直前の工程条件に成り
ジョィントの重ね切りする時に素材の湿気条件が合います。
それでないとジョイント切りした時に片や水分が含まれて
伸びきって来た頃に対して片や水分不足で収縮し
両方のクロス生地の変化が大きく異なります。
それは重ね切りした時は上手く仕上がっていますが
時間が経過すると突っ張って膨らんだり
延び過ぎて下に潜りこんだり上に重なったりハッキリした
段差が付く事になります。
この違いや変化の様子は実践で素材の物理的な変化を確認するのが
一番、早く把握でき易いです。
ジョイント切りは切る角度で必然的に隙が空いたり
逆に長過ぎて重なってしまう理由も明確に有りますが
別な機会に掲げます。
途中に下図のように↓スイッチなど受け口部材が有れば
表面プレートは外します。
機器部品の脱着には色々な配慮や落とし穴が有り
不用意に関わると大きなミスへと繋がります。
その辺りも別な機会に掲げます。
ジョイント切りとなる部分には目安ラインを表示するのに
養生テープなどでマーキングすればクロス表面を汚すことなく
目標の各種、印を表示できます。
やはり廻り縁が先行付けされていると失敗になる傷の防止で
仕上げ切りには慎重に挑みます。
切断位置や方向など手順には色々な失敗の実態例と
そのリスク回避策などセオリーを知り練習が必要となります。
受け口付近も綺麗に仕上がりました。
このような部分的な所でもクロス貼りには電気工事の部品外しや
組み戻しなど多能工・職のノウハウが必然的に絡まざるを得ない
場面が多いのです。
未経験で何も知らないと酷い場合はカバーを全く外さずに
外ツラ廻りの切り込み仕上げで隙はカラーコーキング仕上げをして
無理やり納める例も時々見られますが残念な仕上げです。
下図は↓ランマ部分の入り込み代部分の残し方を誤って切り過ぎ
見え代が足らなくなった切断ミスの事例です。
たまたま後から見切縁で塞ぐ予定なので
ギリギリカバーできますが偶然のセーフ。
初心者を承知でトイレの壁面を試し貼りして貰いましたが
最初から最後まで各所に今後に必要な課題となる
実態が明確になりました。
まだ未完成な実施体験場所ですがトイレは利用しながら
現場での本番感覚に近い状態でのテストでした。
トイレ改装などは狭くやりにくい条件ですが
大切なノウハウを必要とする為に
体験事例には、ふさわしい場所です。
次の事例もお楽しみに。