古い石油ストーブのメンテナンス例です
モーターで温風を噴き出すタイプではなく停電になっても100v電源が必要のない旧式タイプ
しかも燃料タンクが最近のカセット式では有りません。
不調の原因は芯をいっぱいに出しても炎が弱く、
不完全燃焼になり石油臭くなり使えません。
長年使用で芯が消耗して短くなる自然現象なので
本来は新しい芯に交換です。
しかし古いタイプなので取替用の替え芯が
適合するか?否か?不明です。
まずは、バラして様子を見てみます。
昔、新しい替え芯を取り換えた記憶が有りますが、
その時の記録や参考画像は有りません。
機種によりメンテナンスの手順やコツは様々ですが
基本的な機能は、ほぼ同じはず。
燃焼筒を外す時には付属品を慎重に順番を追ってバラします。
それらしき固定ビスを優先順らしき順番で外します。
こういう時は電動工具よりハンドタイプのドライバーで
感触を得ながら外すのが無難。
電動ドライバーでビス頭をナメ潰して外れなくなる危険性が有ります。
不完全燃焼するガラス芯の先が短くてカーボンが付着して塊になっています。
これなら正常な炎にはなりません。
もっと詳しく調べる為に廻りの筒を丁寧に外してガラス芯を回転させながら
上下運動するラセン駆動のギヤーを外します。
この駆動部品を外さなければ替え芯を新しくするにも取替が出来ません。
ギヤーが外れにくくする為のクリップピンが根元に有りますので
慎重に外すと回転ツマミの芯棒とギヤーが外れて
芯に被さっている円筒が外せます。
この作業の時は芯には灯油が浸み込んでおり触るたびにベタベタ付きます。
燃料タンクの底付近には芯の下場が木の根っこのように
末広がりになっています。
例えればタコの足やクラゲの足のように灯油で濡れていますので
飛び散りや垂れ落としなどは注意。
結局、ガラス芯は消耗していますが上部だけなの下のタコ足部分が
灯油に浸かる長さが有れば全体を取り換えなくても
先端の悪い所を切り捨てて長さを上にズラせば再利用が可能。
言い換えれば垂れ下がったズボンやスカートの上に
お腹が見える状態なので引き上げるイメージです。
(例えが・・おかしいやろ!)
この作業は芯が上下やラセン回転の動きでズレ逃げしないように
5~6合目付近では内部の円筒外周に引掛けようの金属ツメが
たくさん突き出しておりガラス芯の繊維に突き刺さっています。
それを一旦浮かして離してからズボンや
スカートをズリ上げる様に位置を持ち上げて巻き戻します。
(又、来た!・・ズボンは仕方なしとしても・・スカートが入るから怪しまれるのよ!)
この辺りは、かなり面倒な作業です。
汚れやすいし、異物が燃料タンクに落ちないように気を使います。
位置が上にずれたら外側の円筒を入れ戻す前に劣化したガラス芯の先を
カッターナイフで切ります。
ハサミでは上手く切れません。
やってみれば解ります。
(心配しなくても・・誰もマネはせず新品ストーブを買う!)
切り屑が燃料タンクの中に落ちないように紙などを丸く切って
円筒に当てて落下を塞ぎます。
多少の粉は落ちても燃料噴射式の目詰まりしたら
使用不能になる機能では無いので安心です。
後は順番に部品を組戻し慎重に戻します。
円筒の外側をガラス芯に被せて戻す時は芯の先が捲れて
突っ張った状態で内側と外側の円筒に挟まれると芯出しの
上げ下げラセン回転の動きが鈍り機能障害となります。
そしてダイヤル調整と芯棒に連結される奥のギヤーに
クリップピンを付け戻すのは、かなり難しいです。
耐震用の自動消火機能も付いているのでバネの復元位置を決める固定ピンを
正常に組み戻すのも正常な納まりや位置決めを誤らないようにしなければ
炎の調整がしにくく、へたすると消火できずに燃料が尽きるまで燃え残る
危険な状態にも、なり得ます。
消したつもりが・・燃料が無くなるまで、なかなか消えない危険性です。
その状況になった事が有るので手直しして正常に安全に使える様になりました。
偶然に納まつたりして一時的には使えるような、
不自然なままの組戻しはとても危険です。
(皆様方・・この掲載内容は信ぴょう性に欠けますのでけっして真似しないで下さい)
次の現場事例もお楽しみに。
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