古い照明器具の調子が悪くなったとの事で取替しました。
リモコンは他の物と混同しやすいので取付位置は注意。
表面のカバーを外して中の様子を確認しながら分解します。
古い管球まで細かい所は付けたままで
緑色のプッシュボタンが本体を引掛けて固定されています。
先に配線の接続コネクターが差し込まれているので
抜け止めストッパーを指先で解除しながら
慎重にコネクターを引抜きます。
プッシュボタンを指で中へ押し込めば動きますので
本体が落下しないように受け止めながら外します。
引掛けユニットだけ残れば、その奥に接続されている
引掛けシーリングボディの本体とは45度ほど回転させて
噛み込み接続を外します。
この時は、色々な条件で、すんなり外れる場合と、
困難な時が有ります。
よく有るパターンでは天井の表面に取付固定されている
引掛けシーリングボディの本体、側面に
ロックボタンが付いている場合は、それを押しながら回転させないと
回らないような仕組みになっています。
これが照明器具側の引掛けユニットが大きくて
解除ボタンが押しにくい困難さがあります。
根気よく慎重に色々と工夫すれば外れます。
しかし照明器具本体側の引掛けユニット部品は新式で
古い天井の元から付いていた物は逆に古い昔の物で
引掛けシーリングボディは、かなり年数が経っています。
樹脂の劣化も進み壊れやすく取付ビスと下地の関係も
無理な力を加えると取付部品自体が外れたり壊れたりもします。
この現場では壊れるのを覚悟で外しましたが
予測通り樹脂が劣化しており下図のように↓端が壊れました。
想定範囲です。
このままでは照明器具を吊り下げる強度はなく危険で再利用は出来ません。
固定ビスを慎重に外しボディを取り換える為に
屋内配線の長さに余裕が有るか?否か?を確認します。
慎重に配線を引っ張って見て自然に抜け出てくれたら儲けもの!
しかし、この後に新しい引掛けシーリングボディに取り換える時の要領は
簡単な場合と、とても危険なパターンが有ります。
この辺りの作業は有資格者でないとダメですが・・
素人巧者での方が、やりがちの場面です。
この場では触れませんが大切なので・・
その当たりは別の機会に掲げたいと思っています。
こんな場合は付け替えに要する配線の最低長さは10㎝以上欲しいのです。
現場によっては、まったく屋内配線の長さに余裕が無い事も稀にあります。
その場合は天井裏に上がり止めてあるステップを外し
屋内配線に余裕を持たすか?配線の継ぎ足しか?
区切り良い所で、やり替えなど別な展開となり予算は別物となりますし、
そもそも天井裏に上がれない事も多いです。
直ぐ上の階が二階の洋間床なら天井裏に入れません。
そんな時は既存の天井板を上手く活かし取りして
天井裏の配線を触る事にもなり得ます。
その時は大工工事として既存の天井板を上手く切り取り
再使用できるノウハウが必要となります。
この辺りが電気工事が主体の時にでも
些細ですが大工工事の専門的な知識や切り取り技能が絡みます。
この現場では配線に余裕が有ったので容易に
壊れた引掛けシーリングボディは新しい物に取替られました。
しかし固定する時のビスの位置は基の場所では
下地が古いビス穴でバカになり強度が無いのが
ビスを止めて見た時の手加減で解ります。
こんな時は電動工具で無くハンドツールの
ドライバーで下地に効いているか?否か?
下地が破壊されるか?否か?を感じながら仮り止めをして見ます。
元の位置では強度が信頼できなければ角度を変えても良いです。
見えない納まりの場合は見た目よりは強度を優先にした
下図のような↓止め方を御勧めします。
固定が信頼出来れば新しい照明器具の取付に進みます。
商品によっては取付手順や納まりが元の古い器具と同じとは限らず
様々なので取説にしたがって進めます。
良く有るパターンとしては肝心な引掛けシーリングボディの取付だけでは
固定が不安定で照明器具を接続して吊り下げれば本体ごと
落ちる危険が有れば照明器具の本体の裏側金属製ボディに
ビス穴を2~4ヶ所ほど開けて本体を天井にビス止めします。
そんな時は現状の天井下地はどの位置に、どの方向で、
どの程度の広さ厚みの物が組み込まれているか?を予測して
固定ビスの位置決めや本体の金属への穴あけ位置を判断します。
やはり、その場の納まりで必要な関連職種の知識や判断、対策が
多能工・職として必要になる事は、しばしば起こります。
これで色々な状況判断や対策を終えて、ひとまず、
この現場での照明器具の取替は完了です。
この作業は危険を伴いますので中途半端で曖昧な気持ちでは、しない方が賢明です。
次の現場事例もお楽しみに。