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古い配線の照明器具取替事例

かなり古い配線に繋がれた照明器具の取替事例です。

 

器具は、そこそこの古さですが蛍光灯の近年では普及していた物です。

 

蛍光管球を取り替えても使える程度ですがLEDに変えて欲しいとの事です。

和室照明器具取替?施工前.JPG

一見、全体が木製のようですが外枠だけ本物の木で中の細工部分はプラスチックでした。

 

触ると解りますし色は材質違いの変色差が大きいです。

 

問題は屋内配線の出口です。

 

このように天井板から直接出ており端末部品となる

引掛けシーリングノボディ部品が付いていないのです。

 

見た目でヘタに触ると大変危険で有る事が解ります。

和室照明器具取替?施工前?古い配線.JPG

小さな留め金具を取り外し軽く引っ張ったり押したりで

布巻きコードが天井裏から出てくるか?否か?。

 

逆に押し込むと引っ込むか?調べましたが遊びがほとんど有りません。

 

強く引張ったり押し過ぎると施工後に結線が切れたり外れてショートすれば

天井裏で火花が出て埃やクモの巣などに引火し下からは見えない

屋根裏から火災が発生し部屋内からは気づかず

火災になり手遅れとなります。

和室照明器具取替?古い器具外し?.JPG

念入りに施工するなら天井裏に潜り屋内配線の接続元から外し

VVF線に切り替えが本筋です。

 

しかし御年寄り御夫妻だけが御住まいで必要以上に

メンテナンスする必要は無いとの事で簡易な対処範囲で

現況からのツナギ直しの維持で済ます事にしました。

 

外回りの布巻き被覆を慎重に剥がしヨリ線を離します。

和室照明器具取替?配線改良?途中切断.JPG

外巻きを剥がし終えて内部に手を付けますが

さらに布巻きの被覆が続きます。

 

一部はガラス繊維も混じっています。

とてもアナログな素材ですが・・昔は当たり前だったでしょう。

和室照明器具取替?配線改良?途中切断?拡大.JPG

ゴム系の素材は、ほんの少し程度は混入されているようですが、

ほとんどが繊維系の組合せです。

 

薄い樹脂系の素材だったら、こんなに長年は持たないでしょう。

 

建物は古くから維持されており多分・・築50年前後かと思います。

 

年数の判断は外部の建具が木製で、まだアルミサッシが

普及していない年代は1966年前後です。

 

古い配線を活かす為に撚線の末端には

ピン端子を圧着して先端改良をしました。

和室照明器具取替?配線改良?途中切断?皮剥き.JPG

作業には慎重に・・無理な負荷は掛けずに進めます。

こんな特殊な配線は触れば触るほど被覆のヨリがもどけて危険が増します。

 

この辺りの作業は有資格でないと危険な分野だと思います。

和室照明器具取替?配線改良?端子変換?圧着途中.JPG

末端のピン端子を無事に取り付けた後は古いヨリ線を一度は離し再び接近させるので

念の為に絶縁テープで保護しておきます。

 

曲げにくくなっても熱収縮タイプのチューブを被せるのが本筋かと思いますが

・・そこまでするなら・・天井裏からVVF線に取り換えが無難かとも思えます。

和室照明器具取替?配線改良?端子変換?圧着途中?.JPG

御客様はテレビを見ながら生活している配線回路と同じ可能性が有るので

基のブレーカーは切らず通電のまま作業を進めました。

 

※余談ですが

それは別な理由も有ります。

こんなに古い配線が下からは見えない天井裏で接触ギリギリの

短絡寸前なら天井から下で接続作業で配線が動いた影響で

見えない所の危険状態が悪くなり短絡するなら・・

その場で現れてくれた方が根本的な修理に切り替えやすい意味があります。

 

そんな兆候が本当なら作業途中でブレーカが落ちて

御客様がテレビが見れなくなったのが重要なサインとなります。

※本題に戻ります。

 

片方から進めて新たな引掛けシーリングボディ丸型に差込みながら進めます。

和室照明器具取替?配線改良?引掛けシーリングボディ途中接続.JPG

敢えて元ブレーカーを切らずに通電のまま進めるのは緊張します。

 

後で何かの動きの切っ掛けで古い接続部が付いたり離れたりした時は

短絡しながら発火します。

 

天井裏でネズミが暴れて古い配線が接触不良となり断線したり

短絡する事が現実に有ります。

和室照明器具取替?配線改良?引掛けシーリングボディ途中接続?片方差込み前.JPG

引掛けシーリングボディに差込みも終えて、

そこそこの曲がりも可能なので問題ないはずです。

和室照明器具取替?配線改良?引掛けシーリングボディ接続後.JPG

慎重に天井へ引掛けシーリングボディをビス止め固定します。

 

取替えの場合は角型引掛けシーリングボディよりは

丸型の方が固定ビスの位置が角型よりも範囲が広く止め方が容易で安心。

和室照明器具取替?引掛けシーリングボディ固定.JPG

ここで気を付けなければならないのは取付ビスの角度や

長過ぎで天井裏の屋内配線が曲がっていれば

突き抜けたビスと接触して短絡したり断線したりで大変な事になります。

 

この段階までで古い配線を押したり引いたりで触ったので

この時点で天井裏の危険な部分が有ったとすれば短絡するはずで

それが無かったことは一安心ですが・・

なにせ古い建物なので見えない各所の状況もあり絶対安全とは言えません。

 

配線の末端が改良できたので

新規の照明器具を組立てて取付準備に進みます。

和室照明器具取替?新規照明器具本体取付?組立.JPG

どんな場合も商品別に納まりや組立手順が異なりますので

施工説明書は、かならず確認します。

 

先に取り付けたボディ部分が丸型で

照明器具側の引掛けシーリングボディが角型なので違和感は有りますが

目隠しカバーで隠れるし照明器具の吊り下げ強度や

ビス止め位置が有利になるのは丸型が無難です。

和室照明器具取替?新規照明器具本体取付?引掛け接続.JPG

引掛け接続も無事に終えて飾りカバーの取付に進めながら、

この時点で化粧カバーを取りつける前に、先に点灯テストをします。
和室照明器具取替?新規照明器具本体取付?根元のカバー取付後.JPG

無事に点灯テストは終えたので仕上げになります。

このタイプの彫刻部分はグレードが少し高いので

飾り物部材は本物の木で、とても味わいがありました。
和室照明器具取替?新規照明器具本体取付?完了.JPG

ヒモスイッチが好きだとの事で敢えてリモコンは無しのタイプでした。

 

やはり本物の木製彫刻なので値段は高いですが、年季の入った建物には合います。

 

御客様は、とても気に入って頂けたので善かったです。

 

 

この作業はかなり危険を含み有資格を要しますので中途半端で曖昧な気持ちでは、

関わらない方が賢明です。経験が少ない有資格の私でも見落としや判断間違いは

常に付きまといます。全く不可能や超困難では有りませんが御勧めは出来ません。

 

 

※余談ですが具体的なコストを算出する歩掛りデーターを参考に掲げます

 

この施工内容で工費を実費として判断する場合は・・

現場での実動、所要時間は約90~120分ほどでした。

 

技能クラスはB程度で・・難易度ランクは6~4級。

よって手間賃、費用の換算は・・原価¥2,645~¥4,680で

販売値は¥4,200~¥7,400(※経費率36%想定を含む)となります。

 

工費のみの実態は・・これ以下でも、これ以上でもなく・・の判断が出来ます。

 

※以上は、この事例での条件だけで私が今後類似の案件に関わる場合の

 各種の判断指針として用いる為のデーターと算出例です。

 もちろん他の方や他の案件には共通性は、まったく無い記述ですので悪しからず。

 

次の現場事例もお楽しみに。


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