前ページからの続きです。
倒れそうな古いブロック塀を解体しましたので
倒壊の危険は無くなり安心です。
次はフェンスの取付に進みます。
まずはフェンス用の柱を埋め込む穴あけ作業となります。
ハンマードリルに穴あけ用のコアビットと言う先端ビットを取り付けて
せん孔しますが綿密な手順と腕力や繊細な手加減などを要します。
基礎にする為に残したブロックは横筋が入っていない中段部分だったので
入っていても不思議では無い横筋を切断しなくても良いので助かります。
もし古い横筋が有ったとしても邪魔になるので柱部分は切断するつもりでした。
上部へ新たに取り付ける物が軽量物なら下の基礎を厳重にしなくても良いです。
まずは天場に位置決めを兼ねて切っ掛け穴だけを浅く開けます。
残したブロックは100ではなくて150㎜の巾なので
75㎜のコア穴あけは端が壊れにくく余裕が有り全く問題無しでした。
100㎜巾の古いブロックに75㎜の穴あけは、両端7㎜残りは、
よほど慎重に長時間かけてダイヤモンドコアなどの先端工具で挑めば
ギリギリ穴あけ可能かも知れませんが・・多分ムリでしょう。
それでも片方か?両方が壊れる可能性が高いので
柱付近は15~20㎝ほどを切断解体して型枠入れで独立基礎のようにするか
フェンス柱専用の独立基礎を埋め込んだ方が早くて的確かと思います。
深い穴開けはハンマードリルに18㎜程度のコンクリートキリを装着して
先に捨て穴を数か所開けて抵抗を少なくすればコア穴が開けやすいです。
ハンマードリルの工具はめったに使用しないなら建設機械リース会社で
本体は一日当たり¥1000~¥2000/台で借りれます。
コアビットなど先端用具は消耗品扱いで、それぞれ買取りのはずです。
余談ですが↑上の画像では工具の持ち方としては
悪い例をワザと演じています。
両腕の肘が身体から両方とも離れているのでハンマードリルの
回転抵抗が有れば押えきれず腕が捻じられヘタすると
手首などを痛めて大ケガする体制なのです。
特に左手は肘を身体の体幹を利用する為に脇腹に当てたり
ハンドルバーを握りしめた手は左足の膝付近に
当てて身体の体幹と繋がってなければ抵抗反発で
道具が反転した時に機械の動きを抑制できません。
コアビットの穴あけ時は反発抵抗が大きいので
特に、そんな体制で穴あけします。
※これは電気ドリルで木材に太いキリで抵抗の大きい
穴あけ作業する時にも同じテクニックで体勢を見ただけで
後が労災事故になるか?否か?が解り回避策の共通ノウハウです。
深さは困難でも最低15㎝~出来れば25㎝ほどで開けられれば埋込は可能。
コアビットの先には常に冷却水に浸しながら熱の刃先消耗を防ぎます。
ハンマードリルで柱位置の穴あけはフェンス本体の納まりや
働き寸法を把握して穴あけの位置決めをします。
下図の一部では基礎が無い場所に柱が立つので
穴掘りスコップで掘方をします。
この時は地中に配管や配線などの埋設物が有ると思い
慎重に掘り進め、埋設物への警戒心や配慮は常に必要です。
基礎に穴あけが終ると中のゴミやハツリカスは掃除機などで吸引し
モルタルの付着力を高める為に先に水湿しをします。
それらの手順はモルタル作業には必須です。
古い縦筋の飛び出しは金ノコの手作業↓やディスクサンダーの
切断トイシなどで切り取ります。
フェンス本体と柱を組みながら定尺納まりで組立ながら仮止めします。
切断加工して半端の位置決めなどは、どんな納まりで?どこで行うか?は
全体の20%の重要な部分として大切な判断領域です。
全体を繋いでから通りや転びを修正しながら転び止めの控え押さえを施します。
この時まではモルタルは少な目に入れ転びや通り直しでは
最初はワザと動きやすくしておきますが時間の経過と共に修正困難となり
調整のタイミングが必要で早過ぎても後が動きやすく
途中で中断し翌日に持ち越しなどで遅過ぎると間に合わず失敗となります。
柱の定位置が決まったら木のクサビなどで柱の根元を全体的に挟みながら
通りや高さ、転び加減など全方向の微調整をして仮り止めします。
この微調整を終えてから柱の根元にモルタルを継ぎ足し注入します。
クサビが大き過ぎるとモルタルが入りにくくなりクサビが小さ過ぎると
転びの修正効かしなどで強制しやすい形状の判断が必要です。
モルタルを入れるたびにモルタルの付着ヨゴレは水を付けた刷毛で
ぬぐい取るのは必須です。
これを怠ると、解る人には・・とても雑でヘタな仕事とみられます。
ここでは厚さ12㎜のラス地板を使用し先を0~10㎜で元を20~40㎜前後で
長さは10~15㎝ほどのクサビを使用では使い勝手が良かったです。
この状態で新調にモルタルを詰め込んだ後は
柱の根元に付着したモルタル汚れは水洗いして完了。
翌日になればクサビを抜いてモルタルの仕上が出来ます。
用具の片付けなど帰り支度している時間でモルタルは徐々に安定し
仮止めしていた木材などツッパリ材や控え仮設材は必要なければ撤去します。
その状態で通りや高さ転びなどを全方向から目視チェックし、
もし狂っていたら少し手加減しながら押したり引いたりして微調整します。
帰り支度の頃なら動きやすく調整可能ですが・・動かし過ぎると・・
帰った後に狂い翌日来たら(曲がっていた、転んでいた)になるので注意。
次は仕上げに続きます。
次のページも、お楽しみに。