前ページからの続きでフェンスの自由柱で根元の決め方。
まずは仮止めしていたクサビを外してからその抜け跡にモルタルを入れ込みます。
アルミ柱に付着したモルタル汚れは水洗いして拭き取ります。
この何気ない様に見える拭き取り工程は他の作業にも共通する
パターン化された手順となっています。
それは基本ノウハウの中に習慣化された一連の作業として
大切で関わり作業の全体で大きな価値を示す中の単体ピースです。
①チリ専用ハケを使用してバケツの水を含ませてモルタル汚れを拭い取る。
※ゴミのチリと言う意味ではなく土壁と柱の見え代をチリと呼び
そんな狭い巾などの際を拭き取る目的でハケの呼び名。
水バケツの中で泳がせて離脱させる。
③ほぼ洗い落とされたチリハケは別の綺麗な水バケツ内で
すすいで更に洗い落とす。
※この時に必要な水分だけ含ませて余分な水分は
バケツの中に振り捨てる。
④再び柱の根元に残っている薄汚れをチリハケに含ませながら拭き取る。
⑤以上の動作を2~3回、繰り返し見た目では完全に拭き取れたよう綺麗にする。
※普通は、この段階で完了したと思い、終えてしまい
現場から引き揚げて翌日見ると、とても汚くなっている。
⑥一見、綺麗になったような水拭き後の水分が蒸発してから出る
白華現象の白い粉をアルミ材の表面を傷めないように布で乾拭きする。
※この時間差で後に現れる白華現象と対策で時間が無い時や一発仕上げは
水分をスポンジで拭き取ったりドライヤーなどで強制乾燥させる。
これらの仕上げ対処の工程はタイル・レンガ・ブロック・アルミ建材など
エクステリア工事の埋込作業時などで共通手順となります。
手加減度合いは実際にやってみないと会得できないアナログ感覚を要します。
これらの動作を人前で淡々と対応でき、その意味を把握していれば
プロらしい見せ所の演技となり経験者同士の間では当然の習慣動作です。
当然、元の古いブロックで基礎替りの天場もモルタル塗りの補修跡は
刷毛引き仕上げとして水洗いを兼ねて目立たないように均します。
この辺りは左官仕上げの基本ノウハウとして共通しています。
下図は古いブロック基礎が無かった所は地面に穴掘りをして既製品の
フェンス専用独立基礎の埋込も有りですがサイズが大き過ぎて
地中の埋設物に干渉する恐れが有るので簡易型枠で最小限にしました。
不要な塩ビ管を縦切りしたカバーを養生テープで仮止めした型枠に
モルタルを入れて簡易仕上げです。
※型枠のしかたは別案でも色々有ります。
フェンス本体の両端は固定されており
柱の足元には転びの力は掛からないので、この程度で可能。
下図は↓数日後に簡易型枠を外した所です。
見える範囲は型枠で形を作っていますが地中は台形の末広がりで
穴を掘って有り型枠無しでモルタル、コンクリートが埋まってます。
次はフェンス本体の連結ビスは仮止め状態だったので本締めします。
この場合は強力な電動工具は強過ぎるので
手回しかペンインパクト程度が無難です。
これでメッシュフェンス取付は仕上りです。
やはり倒壊の危険性が有ったグラグラしていた古いブロック塀よりは安全です。
以上で、この巻きは完了です。
次の機会となる現場事例も、お楽しみに。