とても古い建物で脱衣場の床がフワフワ、タワミが激しくなった事例です。
現場調査する時には見た目で床下に入れるか?不可能か?が微妙でした。
建物全体の経過年数や外観をパット見で判断できる事も有ります。
そして室内を下見する時に床下には入りにくいのが
・・予感を察知できる事も有ります。
それは空気感や皮膚感覚・・第六感など(笑)
この現場も床下からは無理なはずの予感や、何かの・・お告げか?(笑)
床上を切断して開口し床下収納庫を入込みを含めて
のちの点検口替わりとして床補修を兼ねるのが有効と感じました。
納まり説明で見積もりして御承諾を得てから材料の手配などで段取り。
後日の施工では元々の仕上げは古い縁甲板の床板だった模様ですが
過去から痛みが有ったらしく薄いベニヤ板を捨て張りして
CFシート貼りの補修跡です。
こんな場合の常套手段として既存のCFシートは
念の為に活かし取りを期待して剥がしてみます。
その床を床下収納庫の仕込みサイズに丸ノコなどで
切断開口した構造合板を重ね張りして上からビス止め補強したのが下図。
それから根太下地を切断が安全。
予測通りに床下には配管や地盤の高さも低く床下へ潜るのは無理な環境。
配管は活きていない物が通っているとは
最初から聞いていましたので切断撤去します。
そして地盤も低いので収納庫の容器が入る深さまで掘り下げます。
この時に床下の土台など特に浴室からの水吐けの悪さで影響を受けて
特に腐食度合いが酷いのが↓下図です。
腐食部分はある程度は取り除きドライヤーなどで強制乾燥させてから
防腐剤や防蟻スプレーなどを噴霧してからモルタルを詰め込みで
簡易補強となります。
この辺りの多能工作業は雑務系のようですが大切な特殊作業。
しかし人によりますが大工さんによってはとても嫌がる傾向が有ります。
この辺を知ってか?知らずか?いずれにしても、処置が
必要な時は手抜きや安易にパスしないように絡めるためには
単一専門職とは異なる(多能工)の役割が必要となります。
一見、何でも屋の様で雑務系のようですが大切な特殊作業です。
腐食部分の除去と防腐処置を終えたら、即、大工に変身して
枠の取り付けに必要な木下地を正確に取り付けます。
その後は内装業に変身し活かし取りして剥がした
CFシートを貼り戻し床の仕上げが完了すれば・・
またまた・・大工に変身し収納庫の枠を取り付けたら
後は蓋創りとなります。
異業種を工程の中で瞬時に切り替える事が頻繁に起こります。
偶然、上手く行く事もありますが・・
簡単な事でも異業種ゆえの試練を
味わえらされる事も多くあります。
それが困難と挫折などを繰り返し打開策が通じた時は
色々な障壁を飛び越えた感が有りフロー状態も味わえます。
これで完了です。
↓お客様は足元が安定し貯蔵も出来る事で大変喜ばれていました。
やはり生活上の困り事が解決した時は
依頼された方も提供した側も相互満足となります。
以上が脱衣場の床のフワフワ修理で床下収納庫を絡めた事例でした。
※床上から切断開口は予想外の事が起こりますので
状況判断や事前調査は念入りに確認を願います。
次の事例もお楽しみに。