台所のキッチン廻りで流し台付近を全面的に改造する事例です。
システムキッチンは○トリの普及品タイプの
w265㎝サイズが既存の設備配置と近いのでそれに取り換えします。
まずは現状から見ていきます。
ごく普通の納まりですが35~40年ほど経過。
タイルは遠めに見ればまだ使えそうですが近くで見ると
細かい、ひび割れが多くあります。
剥がれ落ちるほどでもなく大きな歪みもないので
下地替りに温存しキッチンパネルを重ね張りの予定。
窓の化粧枠が古くなり水拭掃除を常に
する所なので表面の塗装が剥げています。
今度は水切れが良いステンレス板金を被せる予定。
上部の吊り棚や↓レンジフードは現在でも使えていますが全面撤去します。
吊戸棚は現在よりも高さを下げて使いやすいタイプに変更予定なので
取り付けが可能か?窓の鴨居付近の納まりは念入りに把握する必要が有ります。
現在の吊り戸棚の高さと窓枠の上側との距離や
出っ張り具合などの条件は、とても大切です。
特に吊戸棚が昇降機能付きやロングタイプは
下部と干渉して機能しない場合が有ります。
材料を注文する時は現状の条件次第で組み合わせ方が異なります。
設計やイメージ創りと取り付け時の施工手順や
納まりに無理がないか?などの検討が必要。
この辺りで判断するのが全体の20%を占める大切な部分となります。
事前調査としては既存の物を少し動かしたり
一部を解体してでも隠蔽された所の確認は、とても有効。
そこまでしなくても視認だけで、ほぼ予測は可能ですが
出来るだけ詳細を現認するのが無難です。
そんな意味で調査時にはなるべく一部をズラしたり、
着手の承諾済みなら一部解体で現認へと進みます。
流し台など設備機器だけの商品の見た目や表だけに注目しても
施工途中で使えない事が解ったり途中で変更や後で後悔する事のないように
台所の部屋全体が、どうあるべきか?・・なども事前の判断が必要。
床は?天井は?内壁は?窓は?電気は?
給水、給湯は?リモコンやガス給湯機は?
など、多岐に渡り絡み度合いで現状を把握し検討する必要が有ります。
この現場では床だけ既存の上に12㎜のフロアーパネルを
重ね張りする事になりました。
これがシステムキッチン取り付け後からでは高さなど
色々な問題が起こりやすいのです。
まずは床張りを先に進める事になりました。
キッチンは古い物を残したまま生活を続けながら
流し台は仮設で使用します。
業者任せでは・・まず全て解体撤去して空っぽにしてから着手・・など
仮設しながら工事を進めるなんて、そんな面倒な条件は聞いてくれません。
普段の生活サイクルが大きく狂うか?
そんなに困らない工程か?は・・大きな差です。
床板は流し台の下に敷き込みが望ましいですが、
まれに後から突き付け張りする為に住設の取り付けを先行し
高さだけ12㎜上げて据え付けてしまう場合も有ります。
正面の化粧巾木や化粧モールで突き付け付近が隠れる事も可能ですが
後からは床板の張り仕舞いが困難となるので先に敷き込みが有利となります。
流し台の下に隠れる部分は見えないので
床板が傷ついたり汚れたモノなども使用できます。
厚みさえ同じなら化粧材ではなく下地合板でも可能。
※この現場では仮設の状態で流し台は使用しながら施工を進める
特殊なパターンです。お家の方が自力で施工する場合は
生活しながら工事が可能で仮設状態でも室内の物を一気に移動しなくて良し。
途中の色々な都合で何日も中断したり都合がつけば再開などが自由です。
業者任せなら・・そうはいきません。
普通は施工中は生活サイクルが遮断されます。
続きのページもお楽しみに。