勝手口のドア開閉不良の修理です。
今回の案件は、そもそも鍵が掛からないので壊れているなら
錠付きドアノブで取替え用万能錠といわれる、
ほぼどのメーカーでも取替え可能なノブだけ交換の予定でした。
なぜ?錠が掛からないのか?・・原因は様々ですが
現場下見では・・まず内側のノブが取れていました。
このタイプは簡単に捻じ込みだけで元通りに入るはずなので、まずは
ただ単に取れただけなら入れ込めば直るので取り付け直ししてみました。
ノブは回るしラッチは動きますし、中からロックすればラッチは止まります。
まったく錠は機能しており取替えの必要は有りませんでした。
ところが・・ドアを閉める時にドアの下場が垂れ下がり下枠に当たり
すんなりと閉まりません。
しかし、これは良くあるパターンで単なる垂れ下がりならば
後からドアを上に上げ直す調整や加工をすれば問題ないはずです。
・・が・・無理やり垂れ下がりを一時的に持ち上げて
ラッチをストライクに入れようとしても直ぐに入らず・・
無理やり入れても・・今度はスムーズに解錠できません。
あきらかにストライクの受金具側の問題らしいので
今回の不具合の原因は取手ノブから目標を
ストライク受け金具に原因と打開策の手順を変更します。
まずは外観から見たドア開閉不良の原因らしき基本パターンを
参考の為に調べる優先順と共に示してみます。
この現場で下調べの順に対応策の有力内容を探ります。
①のノブが寿命限界なら取替えですが、まだ使用可能なのでパス。
次は
②のラッチ付近です。
どうやらドアを閉めた時に内側に寄せられ過ぎて
ラッチの外側が受金具に挟まれて抵抗になっている模様です。
受金金具の表と中の箱型部品を外に寄せます。・・が
遊びしろが無いので加工する事にしました。
3㎜ほど削れば解決するだろうと安易に予測です。
加工さえすれば解決するはずと信じて・・ひたすら切断します。
デスクグラインダーに切断砥石を付けて加工。
時間はあまり掛かりません。
ほんの五分程度です。
ここで注意は中の部品がサッシ外枠の
内部に挟んでいるだけなので落ちやすい。
それだけ注意しながら無事に加工は終えました。
金具を取り付け戻してドアを閉めると・・
状況はほとんど変わりません。
ラッチの抵抗が、まったく改善されていません。・・なぜ?
ところが・・ドアを閉めてみて外からじっくり観察すると・・
初歩的な原因でした。
元々あった金物どうしが納まりが悪く干渉していたのです。
最初からセット品で取り付けられていた部品なら有り得ない事です。
外から、こじ開け防止の防犯用ガードプレートか?
受け側のプレート金物を変更したのか?
いずれにしても最初からの組合せ部品なら余裕がある重ね代のはず。
仕方がないので切断するか曲げるか?を検討の結果、
切断は切り口が危険。
曲げは・・厚みのあるステンなので簡単には奇麗に曲がらない。
ヘタすると歪んで使い物にならない失敗になりそうなど。
しばらく、再度観察すると干渉しているのは、
ほんの僅か1㎜程度で端の方だけ。
それならペンチで無理やり曲げるだけで解決すると予測し、
取付たままでステン金物を強引に曲げました。
これでラッチ部分の機能は回復し、まったく抵抗も無くなり
取手ノブも回転し施錠もスムーズに動作するようになりました。
これで施錠の困難さは解決です。・・が
次にドア建具自体の垂れ下がりを
根本的に修理する事にしますが次のページに変わります。
※取替え錠だけ交換しても解決しない事が有りますので
根本的な状況を色々調べてみましょう。
続きのページもお楽しみに。