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勝手口ドアの開閉不良を全体の調整修理2/2

前ぺーじからの続きです。

 

これで施錠が不調だった部分は解決しましたので

今度はドア建具自体の垂れ下がりを

根本的に修理する事にします。

 

修理の方法は応急処置や暫定処置や根本的な案で3通りほどが考えられます。

 

応急処置としては・・ただ単に垂れ下がりが続き

下場が下枠に接触しているなら戸先の取っ手ノブなどを

手でしっかり持ち思い切り上に持ち上げるとガラスや

腰パネルの周囲に入れてあるUビートゴム材が

アルミフレームと離れて動き

垂れ下がりがガクッと上に動き5~10㎜程度は変形し動きます。

 

しかし時が経てば・・垂れ下がりが始まり再び元の位置に返りますので

根本的なガタツキは治りませんが応急的なら

ドアは上に動き、処置をする前よりは閉まりやすくなります。

 

大バールなどでテコ使いすれは簡単に上に変形戻しが可能です。

あまり強く力を加えるとガラスが割れますので危険で手加減が必要です。

 

暫定処置としては・・丁番を外して上にズラし代が有れば

ドアと丁番を一旦外して取付位置のバカ穴を上に上げます。

 

普通はドリルの鉄鋼キリを一回り大きいサイズで水平に横から加工します。

勝手口ドア建付け修理?吊り元高さ上げ直し.JPG

少し大きめの鉄鋼キリ約6㎜程度で穴を平均的に大きく拡大します。

このように全体が大きくなる穴で広がるのが気が進まない場合は

斜めにキリ先を当てて斜め上にスライドさせながら

上方向だけに削り加工するのが可能。

 

これは裏板の金属材がバックに有れば意外と簡単にくり抜きが出来ます。

 

ここで注意が必要なのはビス止めに必要なメネジの加工をしてある裏板は

真ん中の皿ビスで固定しているだけです。

勝手口ドア建付け修理?吊り元高さ上げ直し?.JPG

うっかり外してしまうと外れてアルミフレームと柱の隙間に

入り込み落ちます。狭いので取る事は出来ず大変な事になります。

 

丁番固定のビス穴が加工出来たら今度は丁番固定穴に

再びビス止めして本来、裏板を落ちないように固定していた

ビスを外し、その穴を上に拡大します。

勝手口ドア建付け修理?吊り元高さ上げ直し?.JPG

 

角度を変えた↓画像です。

勝手口ドア建付け修理?吊り元高さ上げ直し?.JPG

 

キリ先を裏板の金属に斜めに当てながら

スライドさせると、わりと簡単に縦長の穴加工が出来ます。

勝手口ドア建付け修理?吊り元高さ上げ直し?-2開け過ぎ.JPG

問題はこの後の手順ですが再び真ん中の固定ビスで

裏板が落ちないように止めます。

 

この時にはビス頭が小さいので加工した穴が大き過ぎると

ビス頭が抜けてしまいます。

 

この現場では、解っていても、それか現実に起きてしまいました。

 

真ん中で固定していたビス頭に注意したにも関わらず

大きな穴に小さなビス頭が、すり抜けて裏板が落ちました。(^_^;)

勝手口ドア建付け修理?吊り元高さ上げ直し?脱落.JPG

これが起こると本当は2度と取り出す事は不可能となります。・・が

幸いに、この現場では白蟻被害の状況が柱の根元に有りました。

 

それが不幸中の幸いと言えば御客様には申し訳ないですが

柱根とアルミドア外枠の間に白蟻被害による空洞で隙間が出来たのです。

 

そこから無理やり狭い中に落ちた部品を、なんとか取り出す事が出来たのです。

 

落ちた裏板は細い針金などで根気よく探ると↓・・出てきました。

勝手口ドア建付け修理?吊り元高さ上げ直し?脱落?取出し.JPG

普通は・・こんな事は出来ないです。

この現場に限っての話で

柱根を強く押すと空洞の為に動くのです。

 

再び裏板を中に入れ込み色々な工夫をしながら

落とさないように元の位置に固定します。

 

裏板を元の位置に戻しビス止めは・・かなり難しいです。

ヘタすると何度も落とします。

勝手口ドア建付け修理?吊り元高さ上げ直し?.JPG

丁番を固定する裏板は無理に、なくても柱に長ビスで直接捻じ込めば

裏板は無くても良いのですが上部は可能ですが

下の方は白蟻被害で柱の中がスカスカでビスが効きません。

 

落とした部品を取り出すのは効果が有った空洞のグラグラでしたが

ビスを効かせたい場合は下地が無く、むなしい条件として成り代わります。

 

裏か空洞の下部は裏板無しでは丁番が止まりませんので

裏板は絶対に必要です。くれぐれも落とさないように注意しましょう。

 

この現場では、この方法で納まる事が出来ましたので、これで完了です。

 

ここからは余談として、もっと本格的な対処例を参考の為に掲げておきます。

 

根本的な案としては・・

上に丁番をズラす程度では治らない

ドアの垂れ下がり度合いが激しい転びの場合が有ります。

 

その場合は根本的な改善策としてサッシ枠の変形角度に

ドア建具の角度を合わすのも有効です。

 

大きな変形ならガラスや腰パネルも変形に加工が必要ですが

周囲に入れてあるUビートなどのゴム材とガラスや腰パネルと

アルミ枠材には少しの遊び代が有るのでアルミ枠材の

取付き断面だけを変形の当たりになるように加工したりパッキンを挟みます。

 

直角の組立ではガラスの重さやドアの戸先側では

どうしても垂れ下がり傾向になるので

ワザと上に跳ね上がるように少しだけフレームの切断断面を

変形加工や座金当てで変形させるのはピッタリ変形に修正出来て

グラツキは無く、しっかりして落ち着きます。

 

細かい手順は、ここでは省きますが

ガラスの入れ替え経験が有れば容易な作業です。

 

※以上は、ある一定の条件での参考例です、まったく通用しない場合がありますので

 該当する物の納まりや現場の状況次第で的確な対処で挑むように注意して下さい。

 

次の事例もお楽しみに。


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