浴室のドア建具で下場が下がり開閉困難らしいので建付け直しです。
上部には隙間が大きいので通例通りに丁番位置を上げれば解決します。
ドア建具の丁番ビスを外し、通例によって
バカ穴を上に向かって開け直します。
作業中に何気なく変な気配や違和感を覚えるので廻りをよく見ると・・
浴室内のタイルが歪んでいるような・・気がして
私の目か?・・脳が・・疲れているのか?
落ち着いて・・よく見ると・・目の錯覚ではなく○印付近↑を見ると・・
明らかに大事件です。想定外の事態を発見!
浴室内のタイルがぷっくりと膨らんでいます。
お客様に報告し事態は・・当然、御存じのはずと・・伺ってみると・・
「あっ、そうですか?、そんな所有りましたか?」・・
「まったく気が付きませんでしたよ!」・・と。
お客様、どうか御身体を大切に、して下さい。
(目か?・・脳が・・疲れていませんか?)
・・とは、さすがに言えませんし、決して言っては、いけません。
この膨らみは壁面タイルの上か下?
どちらからの圧縮荷重か?は・・解りませんが
長年に渡り荷重が掛かり座屈による剥離で
近いうちに必ず破壊される直前です。
建具の建付け調整も大切ですが危機感はタイルの方が大きいです。
とりあえず建具の建付け調整ではヘタに余計な振動はさせず
恐る恐るこの場は終えて完了です。
ちなみに、このアルミドアの丁番固定の裏当て金物の仮止めビスは
丁番の直ぐ裏に一本のビスではなく
上下に二本で止めています。
皿ビスではなくトラス丸頭ビスですから
サッシ枠の固定ビスは皿頭が多いので、
枠止め用のビスでないのは二か所のピッチの狭さでも想像できます。
このビス止めを丁番を外して、うっかり外してしまうと・・
裏当て金物が枠の中で下に落下し取れなくなります。
絶対に落としてはなりません。
ドアが取り付け戻しが困難となり大変な事になってしまいます。
ここでドアを取付戻ししてから、やっと、ある事に気づきました。
ドアを開けっ放しにしていると・・
タイルの異常な膨らみがドアで隠れています。
ドアを閉めて浴室内でタイル壁面を
真正面から見る角度では目の錯覚で膨らみは見えにくいです。
お客様の「そんな所が有りましたか?」・・は頷けます。
「お暇な時など、いつでも、いいからタイルもオカシイ所が有ったら直しといて下さい」
と、追加処置の、ご依頼を頂きました。
オカシイ所・・というより非常に危険で怖い所です。
このタイルは後日、一部を切断してタイルを活かし取りし
現物の再利用が可能で張り直して解決しました。
多能工・職ならでの多様性に関わる事例です。
※タイル補修時の画像データーは探して有れば、アップできるかも知れません。
次の事例もお楽しみに。