アルミドア建具で呼び名は框(カマチ)ドアと云われる建付け改造です。
図のように開け閉めできないほど戸先が下がり
吊元で上枠にの隙間がほとんどなく丁番を上げる対策は無理です。
サッシの枠が簡単に上げ下げ可能でしたら枠を外して付け直しが可能ですが
この現場では色々な事情で困難とみました。
そんな時は框ドアの建具側を解体して横桟フレームの突き付け断面を
斜めに削り取ればドア自体を変形させる事が可能です。
もちろんガラスや腰パネル入れ代の余裕や遊び代の範囲まで。
この現場では巾65~75㎝ほどのドア巾で
フレーム高さ巾が下は約10㎝ほどの今回の場合
片方だけ1㎜程度だけ斜めに削れば端で約6㎜ほど変形します。
垂れ下がりでドア下場が下枠に接触して開閉不良は
6㎜ほど吊り上げられれば解決します。
ドア枠をすべて解体する場合は、まずは取っ手金物は解体しますが
吊元側だけの場合は不要。
建具は丁番も外してサッシ枠から完全に取り外します。
ドア枠を解体しますが向きなどが決まっていますので覚えられないなら
養生テープなどで位置の表示をわかりやすくしておきます。
ビスを外す時は最初が肝心でビス頭を舐めて潰してしまうと・・
どうにもなりません。
この時に必要な基本ノウハウが有りますが、ここではパスをします。
ビス頭を舐めずに作業できる事が出来ない場合は・・
これ以上、作業を進めるのは別なリスクを引き起こしますので
色々な意味で危険ですから、この後の対処は止めておくべきです。
枠を解体するのは出来たとして先に進みます。
フレームの突き付けコグチをデスクグラインダーに
オフセット型の研磨デスクで慎重に斜めに削ります。
片方が0(ゼロ)で片方が1㎜程度の僅かな斜め加工だけです。
すべて解体しなくても一部を組み立てたままでも作業は可能です。
下図↓の場合は吊元の側だけ斜め削りにして一度は仮合わせしてみる手順例です。
フレームの巾と長さに比例しますので僅か1㎜でも端では6㎜程度は変形します。
フレームの端部3~6ヶ所の必要に応じて斜め削り加工して
組み立てれば変形調整が可能となります。
もしも、変形し過ぎた場合は削った側の固定ビスを僅かに緩めて
座金を入れ込めば変形は戻ります。
一度はドア枠を普通に組み立ててサッシ枠に仮当てしてみて建付け形状が合いそうなら
丁番をビス止めします。
変形角度が激しい場合に注意するのはガラスの入れ代と
遊び代が限界で無理気味となります。
ヘタするとガラスが割れますので強制変形の度合いを緩めるか?
さらにガラスも変形切断加工するか?否か?・・で、
別な対応策へと変わります。
※ご自分で、変形加工の場合は勘違いして
逆の削りをすると余計に悪くなりますので注意。
次の事例もお楽しみに。