部屋の出入口で近くに家具などが接近していれば人は通過できても
一枚ドアが広過ぎて開かない場合や開け閉めが困難な場合が有ります。
そんな時にはアコーディオンドアや二枚折り戸なら
開けた時のタタミ代が少なくなります。
元々はアコーディオンカーテンだったのですが、ふわふわして落ち着かないので
もっとしっかりした作りを御客様が御希望された対処事例です。
撮影時の光線の設定で赤みと黄土色で画質が異なりますが・・悪しからず。
納まりや部品の参考画像をアップしますので参考になれば幸いです。
まずはどうしても上部や下部には開閉時の隙間が必要で、かなり目立ちます。
扉が閉まった時に隙間がモロ見えしないように別な仕上げ木材で目隠しします。
その下がり代だけ内法高さが3~4㎝低くなるのが・・つらい処です。
平均身長が高い家族構成なら大問題です。
内法高さが必要以上に下がると困る場合は既存の鴨居を外して
内法壁を切り上げの改造が必要となります。
施工費用や補修費用などでコストは最低3~4万以上は別途になりますし・・
補修の程度がどの程度期待できるか?否か?・・不可能で却下か。
上のレールを取付前には先にピポットヒンジを接続する金物を入れ込んでおきます。
目隠し木材を取り付ける場合は幅も少し離しておかなければドアが回転する時に
角が斜めの伸び代となり、それが影響して接触しますので注意です。
上は↑隙間隠しを取り付ける前の画像。
下図は↓目隠しを取り付けてドアを閉めた状態です。
下図は↓下部の納まり事例です。
普通は下に薄いレールを取り付ければ
安定しますが御客様の御要望で省略しました。
戸先が少し不安定ですが御客様は御納得の範囲でした。
下図は↓扉の下場の仕込み例と丁番の取付事例ですが
収納扉は面付ですが、この場合は異なります。
面付タイプは見えにくい裏側にベタ付けなので簡単ですが
このタイプは見えにくい部分に少し掘り込み加工して取り付けます。
拡大画像ですが↓かなりピンボケで見にくいですが悪しからず。
下図は↓上部の詳しい納まり画像例です。
簡易タイプなので吊り下げタイプとは異なります。
クローゼットのフリータイプなどは吊り下げ式で
上下に専用レールが必要となりますが
90cm以内の幅の狭い吊元が固定される場合は、
このよう簡易タイプが簡単です。
過去には既存扉の一枚ものを縦長二枚に切断加工し切断部分を埋めて
古いフラッシュ扉を再利用で二枚扉に無理やり加工したことが有ります。(笑)
画像データーがスンナリ出てくれば機会を見てアップできるかも知れません。
取っ手は二枚折り戸でタタミ込みの為に飛び出し金物は邪魔になり付けられません。
掘り込みタイプで頻繁に利用される物を平付けで取り付けしました。
以上が簡易タイプの二枚折り戸に改良した参考事例でした。
ちなみに外注する場合の建具代は・・
大きな物なら一枚ですむ大きさですが、
わざわざ二枚にすれば費用も二倍です。
多少は割引にして欲しい条件ですが・・
表面材の枚数実費の減額程度で作る側の立場とすれば
手間賃は情け無用の二枚分の請求となっても致し方ないですね。
※既製品の二枚折り戸などは規格サイズが既存の現場では、
ほとんど合致しませんので注意。
次の事例もお楽しみに。