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ポロポロ落ちる聚楽壁の上に直接4.5㎜合板を重ね張りした後はパテ下地です。
練る為の入れ物は底の丸いバケツや洗面器のような物でも
平べったいパレット状の物でも、ベニヤ板の切れ端などでも練れます。
パテの粉末を火山のカルデラのように廻りを土手状にして引っ込んだ中に
水を少しづつ加えながら中心に向かって巾の狭いヘラなどで練れば平面でも可能。
下図は↓クロスをカットする時やパテ塗りに使用する地ベラですが練る時は巾の狭い物ですが
最初から最後まで、このような用具で練る事は可能ですが何れにしても容器は
底が平べったく広い物に限定されます。
それには基本ノウハウとして様々な理由が有ります。
汚れても良いような塵取りを利用していますが、
これは持ちやすく壁面に仮当てもしやすい為の間に合わせ例です。
普通は左官のコテ板と同じような平面の用具に乗せて
壁面にパテを塗り付けます。
左官の塗り仕事の時に多用するネタ均し作業の時と同じく
パテの塗り均し作業の場合も塗り付け溢しの落下物を下で
事前に受ける動作がプロらしく見えるしぐさの常套手段となっています。
※余談ですが・・
客観的に見て作業している人のスキルの違いなど色々な価値判断の差が表れる時が
プロらしさと素人ぽいしぐさは些細な事で見た目や
作業効率など現実的な違いとなり現れます。
時間給の単価の差としては業務内容によってや事業全体の
経歴度合いなど様々ですが報酬の差を意識している者の違いは
些細な事を作業効率やプロらしさと素人ぽいしぐさや会話や
考え方の違いや配慮など・・
僅かで些細な事の微差を積み上げて大きな差になる事を常に意識します。
人によれば、「そんな事はどうでもいい!」
「そんな配慮は苦痛になる嫌な気遣いの部分」とされ
理想で必要なのはわかっていても現実的には応じきれない人が大半。
※本題に戻ります。
下図は↓パテを練る時のチリ取りを容器にした物と練る時の巾の狭い合板の切れ端。
上図では↑地ベラで巾の広いのがパテ付けと均しに使用する用具の参考例。
巾の狭いのがクロスのカット専用で少し巾が狭い物。
ここでもプロらしさと、いかにも素人ぽい解釈の違いが
会話や認識の差で明らかになります。
巾の広い方がクロスカット定規に適しているし
狭い地ベラのほうがパテ付けに有利では無いか?
と思ったり実際に現場で使い分けの勘違いのまま
人目に晒す事があります。
絶対に、それでなければならないとは言えませんが・・
十中八九・・ほぼ、それが正解と言えそうで、実体験数が増すほど
優位性の確率が上がり先人から教訓などともなる守・破・離の守の部分です。
地ベラの巾広い物をクロスの突き付け切り合わせで切断定規に使用するのは
有効な場合も有りますが広過ぎてヘラの巾長さよりも狭い範囲の曲がり変形では
切り損じになる現実の実感を得ないと、その差は解らないと思います。
パテ塗りと均しの使用においては巾広で下地面との当たりは長い方が
下地の起伏を☚ごたえ音など判断したり起伏の修正には有利となるのが
実施経験の結果においては、ほぼ明らかとなっています。
下図は↓素人ぽいしぐさで現れる場面です。
上の画像は塗り付け時には失敗例です。
絶対ダメとは言えませんがパテの塗り付け場面での話です。
所がパテを塗り付けてピテの表面を均し凸凹を修正する時は
敢えて、この角度でも均します。
地を抜くときの操作としては必要な形なので混同しがちです。
見た目でその人の技量やスキルが問われかねない
最初のしぐさで瞬間的な場面です。
※またまた、余談ですが・・
僅か・・何秒ていどの動作だけで、どうでも良さそうですが・・
その人の全体で知識や技能のスキルが今後の期待値や
未知の可能性がどの程度有りそうなのか?・・
その人の価値判断基準をどのランクに仮り置きして、
それに報いる妥当な報酬や利益還元を用意しなければならないか?。
それを測っている利害関係での相手と・・
まったく、そんな権限もなく無関心な相手の前では
同じ動作を行っても意味は大きく異なります。
すべてが絶対こうでなければならないと言う事ではありません。
こんな事で自分の中で意思決定を示し続けるのか?無関心なのか?
で僅かの差を積み上げの違いで無理せずに楽に習慣として活かせるのか?だけの事。
この辺りがとても曖昧になっています。
大半の方が(約80%ほど?)拘れば善い事と解っていても無関心ですから・・
逆に言えば・・狙い所でも有ります。
僅か何秒の動作を意識していつでも表現できるか?否か?で自分の価値ランクが
報酬を支払う側(買手側・利害関係の決定者など)の他人に決められて・・
その誤った不条理なランク付けが長期的に固定されても良いのですか?・・の話です。
※本題に戻ります。
下図は↓パテを塗り込む時の地ベラの角度の見た目で瞬間的にプロらしく見える場面です。
この後は縦になったり横や斜めになったり塗り跡は色々ですが勝負どころの場面や
技量や知識をの度合いを測られている瞬間はどうすべきか?・・の一例です。
下図は↓合板下地にパテ塗りで均した後はこうなります。
パテ一回塗りで深い処は必要時間を待ち継ぎ足し。
さらに時間を置いて硬化、収縮した後に粗いペーパー掛けで
余分な厚みを削り落としの後に二回目のパテ塗り付けと均し仕上げ。
その後に時間経過で硬化したら細かいペーパーで余分な厚みや凸凹の削り仕上げ。
削り落とした粉が壁面下地に付着している場合は掃除機か?
水に示したスポンジなどで奇麗に取り除きしないと
クロス張り後に接着不良となります。
糊作りは業務用を半練りの固まりを袋から取り出して
バケツに入れて実際に必要な量の半分ほどの半練りネタを用意。
塊と同等ぐらいの水を徐々に入れながら攪拌し練り混ぜしますので
最終的には最初の糊の塊の倍の量になります。
※糊の含水率など製品仕様により異なります。
ドリルに攪拌スクリューを取り付けて
最初は水を少なめにして、ゆっくり攪拌。
最初から水を最終的に必要になる量をいきなり入れて
早く混ぜる為にドリルを高回転で攪拌するのは・・
糊が分離して均一に混ざりにくい現象が長時間、続きます。
最後まで一部がダマになり良い所だけ使おうとしてもクロス張り後に
各所に膨らみが現れ手直しともなりかねません。
(※小さな塊りが沢山残りゴミ粒が入ったように使い物にならなく廃棄処分)
糊のネタ作りは、とても大切なプロセスなのです。
保管する配慮でゴミの混入防止に気遣いするのも同じ理由です。
やはり、やってみて、実際に困ってしまい手順を知ってやったのと
知らずでは所要時間が何倍もかかってしまい
ムダな時間と労力を費やしてしまう結果の・・実損害で自覚します。
練り加減の程度は↓下図のように糸を引く程度が平均的にベストです。
この判断は実際にクロスに糊をつけて張って見ると
濃過ぎるのと薄過ぎるの・・その違いが嫌と言うほど解ります。
とくに上向きに張り付ける天井の場合は、
その差が歴然としており適合しない場合は何度張り直しをしても
剥がれて落ちて悲しくなるほど嫌というほど思い知らされます。
糊の練り方で水分が多すぎて緩すぎる場合と、
逆に少な過ぎて固い場合はどうなるか?実体験の体感が必要。
糊を練る時のノウハウを、ほぼ完璧に捉えるには
クロスを張ってみて上手く行った時と上手く行かず
失敗した労力や時間的なロスによって実感します。
その手前で糊作りが・・どうであるべきか?・・
が鮮明に捉えられるようになります。
※内装専門の本業としては手練りよりは機械練りや機械での糊付けなどが主流です。
ここでは少量での対応なので大量扱いの専門的な内容ではない手作業での一例です。
内装専門業の方から見れば誤った判断や表現が多いかもしれませんので悪しからず。
次の事例もお楽しみに。