和室を洋間にする改装、改造の事例です。
最初の部屋は天井も壁も全面改装で洋風にします。
まずは天井の解体からです。
目透かし天井板の場合は裏桟木が無い所から一部分を切断して表面を剥がします。
気を付けなければならないのは手ノコや切断機械で深く切り込まない事です。
当たり前てすが・・配線や色々な物が天井裏には存在します。
最初の試し開口で天井裏を確認しながら安全に剥がします。
この現場では廻り縁も長押も取り去るので容易です。
しかし鴨居や見える柱などは傷つけたり汚さないように注意が必要。
まず剥がして気が付いたのは・・建物の構造的に色々な問題が有ります。
参考の為に↓表示して問題点のヶ所を表示してみました。
しかし、あまり御客様には不安になり過ぎる事は告げられません。
建売物件などは当時の販売価格に応じた内容になるのは当然なので
一律に建物の構造内容や仕上グレードなどの善し悪し評価も出来ません。
どうしても気になり意見を問われれば説明できれば良い時も有ります。
天井裏には二階のベランダに洗濯機があるので、
給水管も丸見えで支持金具も保温もなく
冬場に凍結破損したら天井裏からの水漏れは雨漏り所では無い勢いとなります。
天井板を切断解体する時に誤って配管の切断や
衝撃でひび割れなど壊してしまうと・・大変な事になります。
上図↑では構造部分の参考、呼び名を表示してみました。
全国共通ではないかも知れませんが
自信は有りませんが・・半分ぐらいは通用するかも知れません。
いよいよ下地の内容ですが、ざっと簡単に掲げます。
この部屋は天井も内壁も全体が大壁と呼ばれる納まりです。
既存の柱はほとんどが隠れます。
入口の枠や柱などで僅かな部分(チリ際)などが見える納まりで、ごく標準例です。
下図は↓和風の出入り口で片引き戸付近です。
やはり壁の膨らみによる建具との隙間不足による干渉は注意です。
この部屋は廻り縁も長押も撤去したので、ある意味下地の入れ方は容易です。
ヒモ額縁、見切縁、巾木、廻り縁やクロス張りの様子はパスして
いきなり仕上がり場面に飛びます。
極、一般的な納まりで部屋の内寸法は重ね張りした4.5㎜の合板下地が
両方の壁面で二枚分とクロスの厚さだけ合計約10㎜ほど
空間は狭くなった状態で、ほとんど圧迫感はありません。
これが厚さ12㎜のPB板を二枚と大工さんによれば
柱面に厚さ18㎜の胴縁を吹かせ打ちなら
4部材の合計厚さで内間は60~70㎜ほど部屋が狭くなります。
よって4.5㎜の合板下地が広さには有利ですが薄過ぎて
防音、遮音、防火には不向きですが居室などは可能です。
台所は基本的に防火性能が必要なのでPB板12㎜などが無難か
6.7㎜程度の難燃素材の化粧ボードが最薄の建材となります。
大雑把に掲げてみました。
詳細は、またの機会に部分的に分けてアップ出来ればと思います。
※次は同じ建物で隣の部屋も改装ですが天井は和風の素材を修理して残し
壁面も柱は見せる真壁納まりでクロス貼りのパターンとなります。
次の続きページもお楽しみに。