アルミドア建具を片引き戸に改造の続きです。
曲がりの変形対策は仮付けしながら必要な加工度合いを確認しながら進めます。
一筋(ヒトスジ)敷居の下枠は既存の床天場から5~15㎜ほど少し下げて取付します。
理由は片引き戸の下場とシキイの天場には戸車の開閉が必要なクリアランス(隙間)が必要で
真横から見ると透けて見える為に被りで見えにくくします。
もう一つの理由は戸ズレ納まりとして段差が必要なのです。
シキイの溝には僅かな深さによる高さの違いで横滑り防止の戸ズレ効果が必要となる場合が有ります。
高さや深さの大きいギャップがある平型やV型の溝レールや飛び出し高さを利用した
丸形溝の戸車なら横滑りはしませんが薄型の埋め込みV型の溝レールは横滑りで脱線しやすいのです。
その時に一筋シキイと既存の床高さとは段差が有れば外れ止めになり
浮いた隙間からの覗き見や隙間風を防止する大昔からの
引き違い溝シキイ納まりの善さが有ります。
下枠の固定は溝から斜めにビス止めして頭が沈む程度に固定し後から樹脂製の
埋め込みV型の溝レールを貼り付ければビスは見えなくなります。
どうしても真正面からビス止め固定したい場合は埋め込みか?化粧キャップ納まりで
ビス頭を隠すか?など工夫します。この現場では冷蔵庫が有るので見えにくいです。
問題の湾曲した斜め付近は端の方を可能な範囲まで削り落とし壁面に近づけて
隙間を少なくして足らずは斜めの埋め木材で塞ぐ事にします。
標準的な袖壁にたいして戸ズレの部材は向かって左側の厚みがゼロとなり
取付不能となりますので今回は上下ともに、やむなく省略します。
上部も↓下部と同じく端は削り落とし隙間の部分は大きさに合わせて埋め木をする事になります。
こんな感じで無理やり片引き戸の納まりを進めて行きます。
※次はラストの工程へと繋がります。
続きを、お楽しみに。