久しぶりに具体的な施工事例をアップします。
近年は給湯器には電力系のエコキュートが
燃費の有利さも有りかなり普及してきました。
しかし設置してから10年ほど経過している
古いヒートポンプの室外機を傾き直しや
僅かな位置のズラシなどで配管が多少でも動くような
修正は注意が必要です。
例えば大きな貯湯タンク本体はこんな感じで
お湯系統の配管に何かあったり室内の
混合水栓交換などにはバルブを閉めて
作業をします。
上図で赤と青の配管が見えますが
これは室外機のヒートポンプに接続の
行き帰りで冷めたお湯を熱くして戻し熱交換する
配管です。
その先にあるのがヒートポンプ室外機で
こんな感じで外部に置かれています。
設置してから10年ほど経つと地盤の変化や
外部の力で動き傾いたりもします。
それを水平に直そうとしたい気持ちは誰しも起こります
エアコンの室外機も同じ感覚になりがちです。
しかしヒートポンプの場合で古いタイプは
配管素材の事情が異なります。
例えば、この事例のように接続フタを外し
詳しく見ると古いので保温カバーが
傷んで中の樹脂管が見えていますが・・
現在は使用に問題無く生きています。
そこで傾きを直したり少し配管を遊びが有り
破れた古い保温カバーを取り去り新しいカバーを
被せようと安易に思い手を付けて
問題はなさそうな僅か2〜3㎝位置を動かそうと
しますと・・このように⇩なります!
ポキッ・・と破断し、お湯が噴き出し室内の浴室、洗面、台所の
お湯は使用できなくなります。
実は・・こうなる事を想定した手順で改造工事をした後の
現物を後で手で曲げてみて予測通り簡単にポキッと折れるのか?
と試したテスト、確認です。
どの程度の曲げ加減か?は具体的な例えでは
色合いや太さがちょうど同じくらいな
ローソクを手で折った強さ加減と感触です。
こんなリスクを知らずに配管を動かしたり転んだ本体を触り
配管に外力が加われば、このように簡単に折れるのです。
この設置場所が東向きで
保温カバーが劣化してボロボロに破損した部分は
太陽光の紫外線の影響を受け続けた結果です。
架橋ポリエチレン管は、そう簡単に
折れる素材では有りませんでしたが
紫外線による劣化で脆くなり劣化します。
このような対策は紫外線を受ける現場環境の配管には
太陽光を除ける小さなベニヤ板一枚でも置けば
こんな事にはなりにくいのです。
これらの現実からは保温カバーが劣化していれば
中の樹脂パイプも危険状態と言えます。
最近では中に軽金属の管が有り二重のタイプが
主流なので簡単には破断しにくいです。
それでも無理に曲げたりすると潰れやすいので注意。
ちなみに、このように劣化した配管の破損を期に
まだ使える貯湯側のタンクやヒートポンプを
取替え時期だとして交換する口実にし、すべて
新品交換で何十万の大きな工事金額に妥協する事も
取替え年数に近ければ、なおさら有ります。
実際は配管の破損部分を取替えだけで
後は、まだ使える可能性もかなり残っている
場合も多く有ると言えます。
・・が、絶対とは言えません(^_^;)
以上が久々に具体的な事例でした。