引き続き地震対策で危険な古いブロック塀を撤去する事例です。
前回の暫定処置をしたのと同じく古いブロック塀で内部の鉄筋は
酸化、膨張して雨水が入り錆びて冬場は侵入した水分が
凍結膨張などの繰り返しでブロックが自己破壊する現象。
上の方を手で持ち少し強目に揺らすと・・
グラグラと2~3㎝ほどは常に動きます。
多分、大人二人ほどで上部を掴み二人同時に全体重を掛けて
揺すると倒れると思います。
近所などプライバシー保護の為に塗りつぶし編集で
景色が無く見難いですが画像は加工しています。
表から見た所と反対側からの施工前で二方向からの外観です。
狭い通路に面していますが稀に人は通過しますので倒壊すれば危険です。
解体する時には車両が横付け出来ないので搬入、搬出は手作業が必要。
まずは解体から着手しますが騒音の激しい電動工具ではハツらずに
無音の手作業で試しました。
足場用持ち出しブラケット金物で挟んでテコを利用してヒネリました。
これが結構、簡単で楽にパックリと折れます。
ハンマーなどで叩く、うるさい打撃音などは、まったく、しません。
時々、痩せた鉄筋で繋がり部分が離れにくくブラブラしますが
クリッパーで切断しながら外していきます。
時々、一部だけハンマーで付着コンクリートを叩き落とす程度。
中の古い鉄筋は、予測通りに酸化して太さは半分ほどに錆びてやせ細っています。
ボロボロになった外側が剝れた上の方は2~3㎜と細くなり
全く鉄筋の役目は果たしていませんね。
上から壊しながら区切りの良いところで下も外し
下図は半分ほど終えた状態です。↓
これなら道路側に、いつ倒れて不思議では無い状況でした。
奥は撤去済みで前半分残りです。
取り合えず危険な上の方を優先的に撤去します。
半分から下の段はねもし倒れても人の下半身に当たる程度で
ケガの恐れはありますが上半身に乗ってきて
下敷きになる高さでは無いので危険度は、かなり下がります。
中には↑手で動かすだけで簡単に動き離れてしまう部分もたくさん有りました。
モルタルで固着せず離れており、置いてあるだけの状態が
数個、有りましたので危険でした。
この様に↓何個かくっついたままグラッと離れてドサッと落ちるのです。
四個なら中が空洞でも40㎏ほど。
中の充填モルタルも含めると約60㎏ほど。
このように、まとまって落下して人に当たれば・・大怪我です。
足の上に落ちても骨折は必至でもしかすると
足の指など一部は切断かも?
下の方でモルタルが効いて動かない部分は手では無理なので
ジャッキアップするとパックリと離れました。
電動工具のダイヤモンドカッターで切断しないので
埃が出ることも無く容易に解体が進みましたので
ほぼ無音対処の試し解体は成功でした。
下の端に残った目地モルタルは後でハツリ取ります。
下の段は幅が広く活きていますし
土留めになっておりフェンス基礎にも利用します。
解体時には、いくら無音でも一部は叩き壊しが必要なので
破片の飛散防止策は養生などが必要。
軽トラへの積込み例です。
容積的には、もっと積めますが積載荷重に限界が有ります。
単純計算でも10㎝ブロックとモルタル付着は一個当たり約15㎏で
換算すると350㎏積載なら÷15㎏=23.3個・・ですが
実質は35~40個ほど積んでも運転は可能です。
制動距離が伸びて急ブレーキが効きにくくなりますので低速走行です。
何度か試しに道路では無い所で軽トラに1tほど積んで
走行テストした事があります。
やはり蛇行しますしブレーキの効きは著しく低下し
超、危険ですので法定積載は順守しましょう。
過積載は車軸やシャーシなど大切な所が歪んだり変形し
車体自体が早く壊れてしまいます。
廃棄処分の回数を減らして廃棄コストを浮かすより
車両の損失が上回り後で損益となります。
次はメッシュフェンスの取付に続きます。
次のページも、お楽しみに。