玄関引き違いサッシの建て付け調整をする場合の事例です。
初歩的な失敗例を含んでいますので・・ご参考になればと思います。
戸車がスムーズに動かず開け閉めが重い状態でした。
閉めた時の端がピッタリ閉まらず上下いずれかに隙間が空くとか。
施錠がしにくくなったとか。古い建物は色々な所が不調になりますが
下のフレーム内部に潜む戸車の調整で建付け直しをすれば解決しやすいです。
但しレールのついている下枠に曲がりや水平に問題のない場合だけです。
まずは調整位置ですが通常は・・アルミサッシの場合
建具フレームの縦枠の下の方に有る穴の下側が調整穴!・・のはず。
上の穴は固定ビス用!のはず。・・という固定観念になりやすいです。
下の穴に長いプラスドライバーを差し込み右に廻せば戸車が下へ出て建具が上がる。
左廻しなら逆で戸車が引っ込み建具が下がる。・・が基本常識です。
建具側面の戸当たりカバーゴムに隠れて見えない事も有りますが
カバーのゴムを下から力強く捲れば調整用のバカ穴が見えるはず!。
そして自信満々で二つの穴を確認し上の穴は固定ビスのはず!・・と
ドライバーを上の穴に入れて固定ビスに当ててみて中のビス頭を確認します。
上がフレームの固定ビスで有るはずと確信し
あとは下穴にドライバーを差し込んで中の調整ビス左右に回せば簡単!
・・と実行してみるも???まったく手応え無し!??
多分、過去に誰かが無理な廻し方をして頭が潰れたのか?
調整ビスのネジ山がバカになったか?・・と他人のせいにします。
又は、古いサッシなので調整機能が
長年の劣化消耗により破損してるのだろう。・・と、
建具本体の古さのせいにもします。
何度もドライバーの先で調整用ビス頭の溝を探ります。
そもそもビス頭は、かなり引っ込んで外からは見えにくいので
感触だけで探し回りました。普通はビス頭にプラス溝の手応えがあり
すぐ解るはずなのです。しかし・・
まったく手応えが、ないので諦めかけましたが・・
なにか変な気掛かりを抱いたまま4~5分の僅かな時間を超えた辺りに
ハッと気が付き再度戸当たりゴムを、もっと捲って見ると・・
やはり大きな勘違いをしていました!
上の画像のように、こんな感じで別穴を発見。
下枠フレームの巾が広いので当然フレームの固定ビスは
遥か上の方に有って当たり前の話。近過ぎる位置で見過ぎました。
これは・・低次元のオソマツな判断ミスの最たるもの。
過去に何度も巾広フレームのビス位置は経験済みでしたし
目線を離して見ながら判断すればもっと早く解る事でした。
窓用のサッシフレームは巾が狭いので二つ穴が多く必ず下の穴が調整穴です。
その固定観念が有りました。
この現場例では実際には三つの穴があり
上下はフレームの固定穴で下から二番目が戸車調整穴でした。
当然三つ穴でも下の端が調整穴のパターンも有りえますのでタイプで異なります。
冷静に判断しないと思い込みや経験済みの自信過剰で、うぬぼれミスが有ります。