前ページからの続きです。
土壁を撤去した後の続きで同じく解体作業ですが
破壊的な解体ではダメなので慎重に対処。
既存のアルミサッシ枠を一部、残す為に切断したり
不要部分は折り曲げて撤去します。
既存の外壁も一部は残す為にサッシ枠が入りこんでいる
奥の方は邪魔にならないのなら
外壁の強度を損なわない程度でそのまま温存します。
取り易い所は取り、取りにくい所は残す納まりです。
まず小窓サッシ枠は簡単に外れましたので取り除き完了。
その後、雨戸枠のアルミ縦フレームを外しますが
取り付き部分の耳が壁の中に埋まっています。
固定されているのはサッシ耳に部分的に止めてある何本かの
釘なのでその位置を推測し平タガネを打ち込み2~3㎜の
隙間が開けば金ノコを差し込んで釘を挽きちぎり切断します。
これで余計なモルタル外壁を壊す事なく簡単に
邪魔な埋め込みアルミ枠は引き抜きができます。
次に雨戸枠、上部の横部材を外しますがやはり奥、全体が
埋まっているので横位置の切断をしてから外壁面のあたりで
捨て穴をある程度のピッチで連続あけしたり
折り曲げ位置をタイル切りなど超硬刃の手道具で
強くケガキ、内~外へと
折り曲げて金属疲労を利用して切断します。
下の枠も同じ要領で折り曲げ切断します。
中途半端な位置はフレームが大曲りしてしまいカクンッと
折れませんので入り隅位置で強くケガキをしてから
テコの原理で金属疲労を起こしやすく折れやすいです。
最近はアルミや鉄材を簡単に切断できるサーメットチップソーの刃や
セパーソーなどが有りますので折り曲げなどしなくとも
簡単に切断できるようになりました。
電動工具の使用は危険も伴いますが工夫によっては
効率の良い切断が出来ます。
アルミ枠をこれだけの長い切断距離なら、やってはいけないし
上手く行かないのが切断トイシの電動工具による切断です。
その手段では熱でアルミが溶けて砥石が目詰りしたり
切断面が団子になり上手くいきません。
むしろダイヤモンドカッターの刃なら少しましですが、やはり目詰りや
粉体ダイヤの電着が熱で溶けたり、とあまり効率はよく有りません。
但し、いずれも10㎝程度の多少の距離切断なら可能です。
それでも特に注意が必要なのは切断中に火花が発生し
その火花が既存、壁内の空間に入り綿埃や油紙のフェルトなどに
引火すれば壁内が燃え上がり火災で大惨事となります。
この切断火花の引火による火災リスクは、
絶対に回避しなければなりません。
いずれにしても切断時に多少でも火花が発生する切断方法は、
よほどの覚悟と危機回避策を万全で挑まなければなりません。
この重要性が気にならないのは安全第一主義の適性には欠けます。
長く関わっていたら、いずれ大きなトラブルで
大惨事を引き起こしかねる確率は高いので注意しましょう。
この火災回避策のケースは解体作業はもちろん他の作業においても
永遠の課題となっております。
次はいよいよ躯体作りへと進みます。