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雨洩り工事4−1(和型スレートの葺き替えに至る事例)

雨洩り工事の原因調査から葺き替え工事に至る

本格的な事例です。

長年に渡り色々な業者が手を付けたにも関わらず

未解決の雨洩りらしく
依頼に応じてまずは現場調査します。

客間の内壁は綺麗に塗り替えしていますが・・

天井が、気の毒なような雨洩りで大きな浸み跡。

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隣接する玄関ホールの天井にも確かな漏れ跡が各所に有りました。

天井の浸み跡は雨洩りだけに限らず天井裏に入り込んだ

小動物の排尿跡も可能性が有ります。

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天井の漏れ跡が、これだけハッキリしていれば

原因は屋根に上がれば、ほとんど特定、出来るはず。

一番あやしい屋根に上り、その付近の納まりを調べます。

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原因調査のコツは限定した読みや先入観も必要で、

まず、それを用いて調べますが原因が即、特定されるような

瓦のズレ・割れ・剥がれなど明確な状況が見られなかったら

ボンヤリと全体を眺め視点を変えるのも有効です。

先入観や思い込みだけで特定し過ぎると

他の関連原因を見落とす事があります。

 

鳥の目・・虫の目・・のことわざ通りです。
 

二階の外壁と一階の屋根取り付き部分は、

お決まりの要注意部分。

二階のサッシ窓の防水不良や良く有るパターンでは

戸袋付近の納まり不良など・・。

外壁と屋根の雨押さえ水切り板金付近と

その下の捨て谷の有無など・・。

下図のように棟違い部分は特に納まり不良が多く

信用出来かねます。

和室の客間天井の雨洩り跡↓はちょうどこの真下付近。

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地瓦その物の耐久性も大きな原因の一つ。

まずは地瓦を剥がして漏れ跡を確認。

 

たしかに雨洩り跡もあります。

下図は撮影角度が悪かったために編集加工で

斜め端がカットされています。

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位置的にはこの辺りが原因として最有力。

問題は特定し過ぎない事なので他も調査します。

まったく関係の無い二階の屋根にも上り調べると

地瓦自体は細かいクラックが多数あります。

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瓦、全体が限界に達しています。

太陽ヒーターが設置していますが調子が悪く

あまり使用できないとの事。

よく見ると・・本体のズレがあります。

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本体が斜めに動いた跡が屋根の上に上がれば、

このようにハッキリ解ります。

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反対位置から見れば、ズレ度合いが、さらに良く解ります。

 

そして長期的な水漏れ跡も有り。

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このような水漏れは良く有るパターンで

熱交換パネル本体に穴が有り水漏れなら使用不可能。

洩れ跡をたどると貯湯タンクからの

オーバーフローによる漏れでした。

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これなら止水用のボールタップ取替えのメンテナンスで

再利用は可能かも?。

いずれにしても貯湯タンク式のヒーター本体は相当な重量物。

もし・・滑落して下に落下すれば水漏れとは別で大変な事故になります。

雨洩りなどとは、もちろん別の話しで滑落事故による

別の大きなリスクとなっています。

次に続く。