勝手口のアルミドアに別の錠をつけてほしいとの事で
面付けシリンダー錠を取付た事例です。
この案件は何年も前に判断ミスを犯した教訓が
生きていない再ミスの貴重な失敗例です。
すでに取っ手、部分には本締り錠が付いているので
必要がないはずですが合鍵を持っている誰かが
時々無断で出入りしているのか?
御客様には色々と事情が有る模様です。
外からは別のカギでないと
今度は入れないように、したいらしいです。
面付けシリンダー錠は昔からある木製建具用の納まり部品。
メリットは安価で簡単な事です。
この部品をアルミサッシドアに取り付けは
本来は木製用なので納まりには様々な無理があります。
それを承知で低予算の条件を言い訳にしがちですが・・
当時は何年も前の失敗が有った記憶は薄れていたのか
無理ながらも、そこは工夫して取り付けるのが経験者!
・・の勘違いした思い込みで躊躇なく手を付けます。
まずアルミフレームなので木ビスでは取付不可能で
納まり位置が諸々の条件で無理が有ります。
取付ビスの位置もアルミサッシの縦フレームの形状には、
まともに取付出来ない位置が多い。
ビス方向を斜めにしたり裏ナットを仕込んだり工夫します。
危険なのは取付ビスが、もしかすると
フレームに差し込んでいる見えないガラスに当たれば割れます。
取付に無理が有る最大の欠点はアルミ枠のエッジが邪魔になり
横ラッチが納まらず無理やり切断加工になったのが残念な納まり。
面付け錠の本体を樹脂パッキンで浮かせて取り付ければ
アルミ枠を切り取りしなくても良いですが
こんどは外側のカギ穴までに長さが届かずに
アルミ建具の縦フレームの中空部分になり
グラグラの不安定になります。
無理やりの直付けでも、このようにドアの厚みに届きかねて
ギリギリの納まりとなりました。
木製用では無くアルミ用の錠は、この長さが長くて余裕が有り、
そもそも規格サイズや納まりが異なります。
安価な木製用を選択したのが、そもそもの間違いで、
それでも可能性を信じてやり続けますが
半分くらいの工程で違和感を少し抱き始めますが・・
それでも仕方なく枠フレームを泣き泣き、
やむなく切断したのが失敗作の決定打!。
穴あけ加工の前にもっと推測して事前か?
大きな穴あけの前に勇気ある中止が必要でした。
ドアを閉めた状態↑では中から見れば一見問題ない様に見えますが
・・これは木製ドアの前回失敗例も同じ状況。
少し高くてもアルミサッシ専用の金物を使用した方がよかった
残念作と再び、なりました。
一応、御客様には事前には低コストの納まり不具合の為に
切断加工の見苦しさになる可能性は伝えて有りました。
色々な理由と共に一番、納得されやすい価格差の違いを説明の上で、
この不本意な納まりで合意、決行でした。
御客様は、これでも満足されていましたが施工者とすれば
同業者には見られたくない汚点となる不出来でした。
後で思い起こせばこの教訓はすでに何年か前に
木製ドアの条件で有ったにも関わらず失敗作となった
懲りた経験が有ったのが下図↓で過去の例を忘れて
さらに出来の悪い事例を創作したのです。
それでも・・↑売れてしまい区切りがついてしまった事が
性根に入りきらない甘さになるのかも知れません。
関わった側は・・売れたけども気に入らず
御客様は納まりは悪くとも最初から聞いていたし
施錠が安心で納得されたのです。
よって・・二方良しにはならず!・・
次に三度目を、しでかしてしまいそうな所が人間らしさ(^_^;)